求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇 [九条公人] http://www2.raidway.ne.jp/~kimito/meu_index.html -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#1 --------------------------------------------------------------------------------  「アキト、アキト離脱して、罠だよ、アキト」  ちくしょう、サレナの相転移エンジンが敵のばら撒いたマイクロ機雷を吸い込んじまった。  ラピスがリンクで不安な気持ちを送りつけてくる。  大丈夫だ、この程度。    『メインスラスター/サブスラスター推力10%。  ディストーションフィールド出力21%まで低下  ジャンプによる離脱を推奨します』  「判った、ジャンプフィールド展開・・・目標・・・」    『かかったなテンカワアキト、ジャンプフィールドが展開されるのを我等は待って居たのだ』  「なに?」  『このマイクロミサイルの飽和攻撃、交わせるものなら交わしてみせろ』  『レーダー個別目標識別不可能・・・推計数2万』  『全天真っ白です』  なんだと。  『ジャンプ目標のイメージングを』  「そんな場合か! 中止、中止だ」  『無理です、ジャンプ目標のイメージングを・・・ミサイル到達まで3秒、ジャンプ自動実行まで3秒』  「すまんラピス」  「アキト、いやだよ・・・アキト!」  リンクを意識的に切るのが精一杯だ。  ミサイル到達と同時にイメージングの完全でないジャンプとなれば、ランダムジャンプになるだろう。    すまない、ユリカ・・・ルリちゃん、俺はここまでだったよ。  おかしいな、どうしてこんなに心が穏やかになっているんだ。  どうしてこんなに落ち付いてるんだろう、こころざし半ばで倒れるというのに・・・。  悔しい筈なのに・・・。    ああ、そうか。  ・・・疲れてたんだ俺。  倒れたかったんだな俺。  投げ出したかったんだ。    俺の心が求めていた本当の安らぎがミサイルの形をして殺到してくる。    『ミサイル来ます!』  『ジャンプ開始!』    たけど・・・。   もしも・・・。    俺に力があったら・・・  もしもあの時・・・。   俺に本当の力があったら・・・。    そして光が俺を飲み込み、体がその光と衝撃に押しつぶされて行く。  それが俺が意識した最後の状況だった。   --------------------------------------------------------------------------------      「テンカワ、おい、こらテンカワぁ!」  俺を揺さぶっているの誰だ。  もう少し優しく起こしてくれても良いジャンか、なにしろ死人だぞ俺。  ったく地獄(天国なわけがない)ってのもせわしないな。  俺は、目をあけると、揺さぶっている人物を退けるように腕を伸ばし、そしてその顔をしげしげと見つめた。  おお流石に死んでまて目が見えないってことはないんだな。  胸をおしやったふわんとしながらも固い感触が相手が若い女性だと認識させた。  へえ、地獄の獄卒ってリョーコちゃんに似てらぁ。  すっげぇ偶然・・・偶然?    リョーコちゃんだぜどうみても。 んな阿呆な。    もしかして本物のリョーコちゃん?!  だって、おれに胸を掴まれて真っ赤になっちゃってる。  それも、髪を緑に染めてたナデシコ時代のリョーコちゃんだって?  そんなバカな話があるかよ。俺って死んだんだろうに?  誰がこんなに質(たち)の悪い物を見させているんだ。  それとも俺への罰なのか?    これが?  フニフニ、ムニムニ、プニプニ・・・き、気色いいっす!  あ、リョーコちゃん顔を真っ赤にしてる。  こう見るとリョーコちゃんて美形だし可愛いよな。  ま、ナデシコの女の子は、みんな可愛かったな。    あくまで女の子だぞ、ホウメイさんは、入ってないからな。    まて、まてっ!  いやだから、そうじゃなくてさ、なに考えてるんだよ、少し落ち着けって俺。    それに、ここは、見覚えがあるぞ。  いったい、どこだろう、ここはぁ・・・。  え〜っと窓の向うの景色は、軍港だな・・・。  庭に菜園がある、洗濯物がやたらと干して有る。    ああ、あのドックは・・・そうか!    導き出された答え、それは、サセボの抑留施設俗称<ナデシコ長屋>だった。    ってことは・・・。  俺の頭の中で、正解が形を成す。  ランダムジャンプで時間を遡って、ナデシコ長屋時代へ逆行ですかい!!    「んわ?! あ、リョーコちゃん?!」  「そ、そうだよ、突然廊下でぶっ倒れて、焦ったぜ・・・で、テンカワおまえいつまでひとの胸を触ってるつもりだ?」  「いや、リョーコちゃんスポーツブラは、胸の形悪くなるから止めたほうがいいよ、せっかくの美乳が台なしになるからさ」  固いと思ったのは、スポーツブラで無理やり押し込めてるからだ。  そして俺は、エリナの言うところの必殺技テンカワスマイルをニコリと放つ。  無論手は、どけてあげない。無論、触っていると気持ちいいからだ。  このテンカワスマイルで落ちない女の子は、居ないって落ちた本人であるエリナの保障がされてる破壊力抜群らしい一撃だ。    「ポッ・・・・・・ハッ・・・いや、だから・・・テンカワ手を・・・あん・・・んふ・・・ばかこんなところで・・・」  うん、確かに、破壊力はあるらしい。  リョーコちゃん再起動まで約3秒。  「あ、ごめん、リョーコちゃんの胸柔らかくて、気持ちよかったから、揉んじゃった」  そういいつ再びテンカワスマイル。  「ポッ・・・・・・そ、そりゃいいんだ、テンカワなら」  あ、良いの? じゃ遠慮無くいかせていただきます。  「あ・・・強いよテンカワ・・・それよりも、おまえさっき倒れた時光ったんだぞ、体は平気なのか?」  「うん、ありがとう、心配してくれたんだ?」  ニパっと無邪気な笑いをもう一撃。  「可愛い・・・・・・・ハッ・・・だって、いきなり倒れたし・・・テンカワ胸離して・・・その・・・恥ずかしい」  良いって言ったのに?  「触ってたいなぁ」  「ここじゃダメだって」  これ以上いじめたら可哀想かな?  「ちぇ・・・じゃあ、かわりに」  俺は、紅いTシャツの上から胸をフニフニ、ムニムニと触っていた手を縁側に着くとリョーコちゃんに抱えられた上半身を起こし、顔をぐっと近づける。  「か、かわりに、なんだよ」  「かわりにリョーコちゃんの柔らかい唇で我慢してあげるよ」  おお、俺ってこんなに優しい声が出せたんだぁ。  「あっ・・・ダメ・・・」  そして唇をそっとだけど深く重ねる。  リョーコちゃんの唇、しっとりと湿ってて、少し震えてるよ・・・可愛いなぁリョーコちゃん。  舌入れちゃおうかなぁ。  つんつんとすこし突いてみると、あ、唇開いたな。  入れちゃおっと。  おおリョーコちゃんの舌、甘くて美味しい。  味覚が戻って良かった!  その感動に思わずイネスとエリナ直伝のテンカワ流接吻術舌技編を全部試しちゃった。    「んん・・・んふ・・・あふ・・・んふ・・・んん・・・」  リョーコちゃん廊下で俺の腰にまたがりなおしてまで、腰をリズミカルにおれの腰に押し付けるのは、はしたないけど・・・ま、気持ち良くなってて顔を真っ赤にしてる、リョーコちゃんが凶悪に可愛いからいいや。    でもジーンズの前、エッチなお汁で色変ってるよ?    少し手伝ってあげよう。  ぎゅっとリョーコちゃんの腰を抱き寄せて、腰を突きあげてやる。  もちろん舌は喉のほうまで入り込んだまま。  あ、リョーコちゃん腰をぐりぐりって回転までさせて、本気になっちゃってる。  きっとリョーコちゃんの自慰って押しつけ型なんだね。    「んんっ・・・んふっ・・・んくっ・・・んくっ・・・・・・」  リョーコちゃんの息が上がって、切羽詰まった感じになる。  そして俺にぎゅって抱きついて、腰を突き出してブルブルって震えて・・・ぐったりと脱力。  ああ、こんなところでリョーコちゃん絶頂しちゃった。  ま、周りに誰も居ないの解ってたから、良いけどね。    なんかすっげぇ幸せそうな顔が本当に可愛いよリョーコちゃん。  少しだけ、腰を揺すって、しばらく余韻———エリナもイネスも絶頂した後の余韻が一番大事なのよって言ってたしな———を与えて上げてから、俺は、リョーコちゃんの耳元へ口を寄せて囁く。    「リョーコちゃん、絶頂っちゃったんだね、そんなにおまんこ気持ちよかった? 可愛かったよ」  「て・・・テンカワぁ・・・うん、すごく気持ちよかったぁ・・・今まで生きてきて一番気持ちよかった・・・あの、あのさ、あたしはしたない女かな?」  「そんなことないよ、リョーコちゃん、とっても可愛かったよ」  「ぽっ・・・・・・あの・・・テンカワ・・・あたし・・・お前の事・・・」  「俺って浮気性だよ、それでもいいの?」  機先を制して俺の条件を先に言っちゃう。  「良いよ、あたし、お前の事好きだもの・・・。  お前が別の奴とこんな事しても、あたしの事も見てくれるなら・・・我慢できるよ」  「・・・判ったよ、リョーコ」  「テンカワ・・・んんっ」    ああ、やっぱりリョーコちゃんの唇柔らかいや。    ま、それは、それとして、もしかして、俺って性格まるっきり変ってないか、おい!      「あ、あのさ、その・・・艦長の事おまえ本当はどうなんだよ」  「ユリカか・・・ま、成り行きでキスだからさ・・・リョーコちゃんと立場は、一緒だよ、俺が本当に守りたいって思う女の子の中に入ってはいるけど・・・さ」  「・・・ちぇ、やっぱり一番にゃなれね〜のかルリのやつが羨ましいぜ」  あ、バレてら。  それでも良いんだねリョーコちゃん。  「ごめんね」  またキス。  リョーコちゃんも三回めになると慣れたみたいで、自分から唇を寄せてきてくれる。  うん、頬が赤くなって可愛いよ。  「ま、こういうことが出来ればあたしはいいけどさ」  「リョーコちゃんジーンズ変えたほうが良いよ」  「げっ・・・あの・・・」  「俺、ここに居るよ」  「おう」  バタバタと長屋の自分部屋へむかって元気に駆けてゆく。    それを見送って、俺の思考は、闇へと舞い戻った。  戻ってきたのかよ、この時間に。    そうか、遺跡よ、俺に<守れ>と言うんだな?  大切な存在を守ってみせろと?      やってやる「Prince of Darkness」の名にかけて、俺が守りたい女の子達全員とやってやってやりまっくて、他の男供から守ってやる!!     おい、リテーク、リテークっ!!   そこ、セリフ違う!    あ・・・思わず本音が出ちまったよ。    やってやる、「Prince of Darkness」の名にかけて、俺が守りたい女の子達全員を火星の後継者から、守り抜いて見せるっ!!       -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#1 Fin COPYRIGHT(C) 2002 By Kujyou Kimito -------------------------------------------------------------------------------- -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#2 --------------------------------------------------------------------------------  それにしても、体が元に戻っちまったのは、よし悪しだ。  五感は、もどったし寿命もあまり気にしなくて良くなった。  と思う、これは、あとでイネスにでも調べてもらわないとなんとも言えないけど・・・。  なにしろイネスには、長くて6年、無茶をしていれば、3年とまで言われてたものな。  ほんと、あの人は、容赦が無かった・・・そんな体の俺から文字通りエリナと二人がかりで搾り取ってくれたものな・・・二人して触覚のリハビリとか言い訳してた、あたりが可愛いけどね。    けど、ひ弱で軟弱な体じゃ、闇の公子なんて呼ばれた頃の力は、出せないよな・・・。    あ、そうだ試しに、なにか軽い技を使ってみるか?  銃は、手元に有るわけがないし、柔は相手がいないとダメだ。  そうなると、抜刀術の技を使ってみるしかない。  手ごろな重さの得物がないかなぁ・・・。  と思いつつて辺りを見回す・・・と、あ、リョーコちゃんの木刀がある。    まだ戻ってこないよな。    俺は、縁側から中庭に降りると雨戸入れ(本当は、なんて言うんだこれ? 戸袋です)に立てかけてあった、木刀を手にする。    ブンッと上段から一振りして、重さを確かめた。    俺は、木刀を脇に持ち、腰を落とし、足を前後に広げ砕けた構えを取る。  それは、小学生がかけっこで立ったままスタートをする時のような構えだ。  普通は、瞑目し、両足を揃えて立つのだろうが、木連式抜刀術は、実戦居合であり、決まり切った型からしか打てないのでは意味がない。    呼気を整え、目標を決める。  目の前を飛ぶ揚羽蝶・・・。    「木連式抜刀術・・・水斬」  木刀を抜き放ち、薙ぎあげ、薙ぎ下げ、その間に数メートルを駆ける。    ずざざっと足が地面を滑る。    だが、出来た。  でも全身の筋肉が、たったこれだけで悲鳴を上げている。    ひらひらと舞っていた揚羽がぽとりと俺の背後で墜ちるはずだ。  そしてあとから縦に真っ二つにした左右の羽の残りがハラハラとその後を追って舞い落ちる。      はたして・・・。  技は思ったとおりに出せた。  5つに分解されてしまい、地面でもがいている揚羽蝶には、申し訳ないが、安堵のため息がでる。  体は素直に動いてくれる。  技も覚えている。  これなら銃も柔も扱えるだろう。    しかし、ダメだこの体じゃ。  明日から作りなおしだ、筋トレとストレッチの毎日に逆戻りだ。    そして縁側を振返ると・・・あちゃあ、リョーコちゃん唖然として俺を見てるよ。  見られたな抜刀術・・・リョーコちゃんも居合をするんだよ。    絶対に聞かれる。  ほら。    「テ、ンカワだよな?」  「そうだよ、見た? 見よう見まねでさ」  「・・・おまえ、あたしに嘘をつくのか」  そんな悲しそうな瞳で見ないでよリョーコちゃん。    「・・・ふう・・・判った、今のは<木連式抜刀術>の水斬って技だ、月臣源一郎に教わった」  「おまえ人を斬った事があるな? それも一人や二人じゃないだろう?」  俺に向かい顔を伏せて、言い辛そうにしている。  「そこまで・・・解っちゃうのか」  「ああ、解るよ。 体にさまとっている気の質が違うんだ。  命のやり取りをしたことのある奴と、試合だけしかしたことのない奴とじゃさ。  テンカワ、お前の気は、そのどれとも違ってた、殺気、闘気、そんなもんじゃない。  自分の命すら削って生きてる人間の鬼気だ、執念の気だ。  そんな気をどこで身に付けた、どうして隠していた・・・おまえ、本当にテンカワなのか?」  俺に掴み掛からんばかりに、リョーコちゃんは、強い口調だけど悲しげな声で聞いてきた。  「話すと長くなるんだ、信じてもらえないかもしれないけど、全部話すよリョーコちゃん」    俺の部屋へ移動して、お茶を入れ二人で向かい合わせに座る。  そして俺は、語った。  非合法ラボに拉致された時から、あのブラックサレナのコクピットで果てるまでの全てを。  リョーコちゃんは、身を震わせて、時には涙を流して黙って聞いてくれた。  「・・・で、俺はここに居るんだ」  かたり終わった時、俺はリョーコちゃんの胸の中に抱きしめられていた。    あ、ブラ取ったんだ。    「ごめん、テンカワ、興味本位で聞いていいことじゃなかった、ごめん、あたし手伝えなくて、お前がそんなに辛い目にあっていたのに、なにもできなくてごめん・・・ごめんよテンカワ」  「ありがとうリョーコちゃん」  リョーコちゃんも俺も涙声だ。  顔も凄いことになってるな。ハンカチ有ったよな。  でももう少し、リョーコちゃんの胸の中に居たい・・・。      ああ、なんか新鮮だな、リョーコちゃんの泣き顔。  「な、なんだよじっと見て」  「女の子の涙って綺麗なんだなって思ってた」  「馬鹿野郎、こんな状態で人を口説くな」  「口説いてないよ、だってリョーコちゃんは、もう俺の物だろ?」  「あ・・・うん・・・でも・・・さ」  「俺になら何度でも口説かれたい?」  「・・・お、おまえ良くそんなセリフ言えるな・・・聞いてるほうが恥ずかしいぞ」  「自分が言わせたくせに」  「テンカワぁ、おまえアカツキよりも質が悪くなってるぞ」  「へえ〜、じゃあ、大関スケコマシとしてこんな事もしていいんだ?」  リョーコちゃんを抱き寄せ、唇を奪う。  本日2度めのテンカワ流接吻術だ。    舌で歯列をなぞって、上あごを舌でくすぐる。  リョーコちゃんの体が跳ねる。    リョーコちゃんくすぐったい?  しなだれかかって、崩れている腿の間に手をいれてゆく。  リョーコちゃん、ジーンズからジーンズスカートに着替えていた。  あ、足をもっと崩してくれた。  それは、OKということだね?    腿をなぞりあげ、リョーコちゃんを包み込んでいるパンツの薄い布地へ到達する。  ずいぶんとレースとフリルがたっぷりしているパンツだ。  わざわざ着けてくれたのかな?  だったら誉めてあげないとダメだよね。    「リョーコちゃん、パンツ可愛いの履いてるね、見ても良い?」  「や・・・うん・・・見ても良いよ・・・テンカワなら」  「ありがとう」  スカートの前を留めているボタンを次々に外してスカートを取ってしまう。  淡いピンクのパンツ。  腰の周りにフリルが着いてて、前の半分くらいにレースがあしらわれてる。  「わざわざ履きかえてくれたの?」  「だって・・・汚れてたし・・・それにブラとお揃いの可愛くないやつだし」  「嬉しいよリョーコちゃん俺だけに見せてくれるつもりなんだね?」  「お・・・おう」  それじゃあもっと良くみせてもらわないとね。    俺は、リョーコちゃんをそっと万年床代わりのベッドのクッションに横たえると、膝を立ててしまっているリョーコちゃんの膝頭を両手で押さえ、思い切り左右へ広げてしまう。  「あ・・・こら・・・そんなところに顔を近づけたら・・・やめろ、テンカワぁ・・・恥ずかしいから・・・止めて、止めてくれ」  しょうがないな、いきなり口で愛撫っていうのは、無理だったか。  「ごめん、リョーコちゃんいきなりじゃ恥ずかしいよね」  俺は、体をずりあげて、リョーコちゃんに覆いかぶさると、口付けをする。  「あ・・・んん」  下半身も密着し俺とリョーコちゃんのそこも俺のGパンとリョーコちゃんのパンツ越しにくっつく。  「リョーコちゃん、バージン?」  「・・・テンカワだって、ここじゃ童貞だろう?」  「そっか、初めて同士なんだ」  そう思わず関心しつつ、下半身をぐりぐりと押し付ける。  「はぅんん・・・んん・・・あっ・・・」  「リョーコちゃんのおまんこ、触ってもいい?」  「もう少し、こうしてて」  俺の肩に顔を埋めて、背中へ両手を回しぎゅっと抱きついてくる。  「いいよ・・・もう一度気持ちよくしてあげようか?」  自慰は、しているらしいのに・・・やっぱり初めてだから恐いのかな?  「・・・うん」  俺は、リョーコちゃんが気持ちよくなる部分を少しずつ腰をずらしながら探りはじめる。  「・・・ふぁ・・・んん・・・くぅぅ、あっ、ぁあっ」  ん、ここだ。  そこへ<俺>を押し付けるように刺激してあげる。  俺自体は、あまり気持ちよくないけど、リョーコちゃんを気持ちよくして、セックスを怖く無くすのが目的だからこのさいそれは、仕方がない。    「あ、ああっ、テンカワ、テンカワぁ」  「リョーコちゃん気持ち良いかい?」  「んん・・・良い、気持ちいい、はぅん・・・そこ・・・もっと強く・・・」  「リョーコちゃん、おまんこ気持ちいいって言ってみて」  俺は、腰を突きあげてリョーコちゃんの気持ちいい場所を強く押しつぶす。  「や、言えない・・・いい・・・あっ・・・あん・・・」  「言ってみて、おまんこ気持ちいいでしょ? おれのちんちんでおまんこぐりぐりってされてるの、解るよね?」  「わかる、テンカワの・・・硬くて・・・あっ・・・ああん・・・」  「リョーコちゃんのなかに入りたくてこんなに硬くなってるんだよ、リョーコちゃんのおまんこめちゃめちゃ気持ちよくしてあげるから、こうしてさ」  「ああっ・・・くぅぁ・・・おまんこ・・・おまんこ・・・」  「おまんこがどうしたの?」  押し付けたまま腰で円を描く。  「くふぅぅん・・・おまんこ気持ちいい・・・テンカワ、どうして、こんなに気持ちいいの、あたし・・・おまんこ気持ちいい・・・いい・・・」  もう少しかな・・・俺は、リョーコちゃんの腰を掴むと、ぐぐっと引き寄せた。  「テンカワぁぁぁああああああああああっ・・・・」  ぎゅっと背中を痕が着くほど握り締められて、リョーコちゃんが2度めの絶頂へ達した。    ぽわぁんと脱力している顔がなんか可愛い。  きゅっ、きゅっと腿が震えている。  俺は、しばらく腰をゆっくりとグラインドさせて、リョーコちゃんが戻ってくるまで余韻をしてあげる。  「・・・ごめんあたしだけ、男ってその出さないとダメ・・・なんじゃ?」  「平気だよ、こんなに可愛らしいリョーコちゃんが見られたから」  「可愛い?」  「リョーコちゃんは、可愛いよ」  「あたし・・・可愛いかな?」  「うん可愛い」  「あ、ありがと、そんなこと言われたの親父以外は、初めてだ・・・」  「リョーコちゃんのロストバージンは、お預けだね」  「でも・・・」  「リョーコちゃん恐がってるから、こういうこと何回かして、男の人に体を触られることに慣れるのが先かな?」  「恐がってなんか・・・」  俺は、リョーコちゃんの唇へ人差し指を押し付けた。  「俺に嘘をつくの?」  「ズルいぞテンカワ」  「恐がってるでしょ?」  「・・・うん・・・」  「無理やりしても、リョーコちゃんきっと気持ちよくなれなくちゃうかさ、そしたら損だよ」  「損ってなんだよ」  「だって、こんなに疲れることするんだもの、ちゃんと気持ちよくならなくちゃ、男はね、ちんちんからザーメンを出しちゃえば、それで終りだけど、女の子は、いろんな気持ちの良くなり方があるんだから、勿体ないよ」  「そういうもんかな?」  「じゃあ、そろそろ夜の仕込みの時間だからさ」  「あ・・・ああ?! もう、こんな時間・・・テ・・・ア、アキト」  あ、名前で読んでくれた。  「なに、リョーコちゃん」  「ま・・・またしてくれる?」  「当たり前だよ、リョーコちゃんの子宮をおれのザーメンでタプンタプン音がするくらいにするのが最終目的だもの」  「・・・そんなに出るのか?」  「熱いザーメンを<この奥>で感じられるのが女の至福って話だよ」  俺は、リョーコちゃんの無防備な下半身へ手を差し入れた。  「あ、こら・・・あたしの触ったな」  よし、俺の手、恐がってない。  「こんどは、もっと気持ちよくしてあげるよ」  「もっと・・・?」  「ほらほら、時間、時間」  そう言って、リョーコちゃんにジーンズスカートを手渡した。      「ふぅ、みんな良く食べるよなぁ」  このナデシコ長屋に抑留されているのは、基幹クルーだけだから、そんなに人数がいる訳じゃない。  だけど、食事は、その人数分の1.5倍は、見込んでおかないと、足りなくなってしまう。  ま、お金は、心配しなくても良いんだけどね。  「今さら何を関心してるのよ、アキト君」  俺は、明日の朝の仕込みを終わって、ほっと一息ついているところ。  ここの所、この時間になると、食堂のカウンターで、ミナトさんは、ホットミルクココアを飲んでゆくのが日課。    ここだと女の人が多いから、パジャマにカーディガンを羽織っただけのラフな恰好。  両ヒジをカウンターについて、両手でマグカップを包むようにしてゆっくりと飲んでいる。  なんか、お酒の方が絶対似合うな。    「ミナトさん、最近この時間に良く居ますよね?」  「う〜ん、なんかテンカワ君の入れてくれるこれ飲まないと寝られないのよね」  「それじゃあ、ここを出た時困りますよ?」  「そうなんだよね・・・でもさ自分で煎れても、こんなに美味しくならないから」  「ミルクが熱すぎませんか?」  「あ、そうかも」  「あとグラニュー糖でしょ?」  「そうよ?」  「そのココアには、三温糖を入れてるんすよ」  「あ、そうなんだ、それで甘さみが優しい甘みなのね」    「もう一つ、ここを離れてもそのココアを飲める方法がありますよ?」  「ああ、それはダメ、俺と一緒に居れば良いっていうんでしょ?  まったくルリルリに艦長は、どうするのよ」  「一緒じゃダメッすか?」  「テンカワ君」  いいっ?! テンカワスマイル効いてないぞ!?  「はい?」  「その凶悪なスマイル攻撃、あたしには効かないわよ」  「ええっと・・・すんませんでした」  「謝らなくても良いのよ、もう少しで堕ちそうだったけどね」  「はあ・・・?」  じゃあどうして効かなかったんだ?  「あたしの中には、あの人がいるから、ダメなの。  一時的な情欲に流されちゃっても良いかかなって一瞬思ったけど、変に古風なのよねあたし・・・忘れたらいけない気がするの、あの人のこと」  「・・・忘れなくても良いっすよ、俺だってミナトさんだけを見ている訳じゃないっすから」  「・・・ああ、もう、そういう都合の良い男っていうの、ズルいよ、テンカワ君・・・ね、いつの間にそんな風な人になっちゃったの、もっと女の子には、臆病だったのに」  「聞きたいですか?」  「あ、やばっ・・・聞いたら、後戻り出来そうにないわね?」  そうやって上目づかいに尋ねられても、俺は落とすつもりなんですよミナトさん。    「止めときます?」  「そうね・・・とりあえず」  「?」  「これ飲んでから決めることにするわ」  「あ、あらっ」  思い切りズッコケたぞ。  ああ、ちくしょう、やっぱ、こういう駆け引きは、ミナトさんの方がずっと上だ。     -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#2 Fin COPYRIGHT(C) 2002 By Kujyou Kimito -------------------------------------------------------------------------------- -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#3 --------------------------------------------------------------------------------  「ふあふぅ・・・」  ミナトさんは、あくびをしている。  まだココアは、半分くらい残ってして湯気を立てている。    ミナトさんと俺は、しばらくルリちゃんを引き取るのは自分だという話をした。  ユリカがおれと一緒にならないなら、ルリちゃんを引き取るというのは、確かに無理だろうな。    「ねえ、アキト君」  眠たそうな半分閉じた目で俺を見据えて、俺を呼ぶ。  「なんすか?」  カウンターに体を預けてぐっと顔を接近させる。    「帰ったらダメぇ?」  ミナトさんは頭を傾げて可愛らしい仕草で俺に聞いてくる。  うひぃ〜、ミナトさんって可愛い女にもなれるんだ。    「別に、いいっスよ。 明日の晩もココアを飲みにきて頂けるなら」  「それなのよねぇ、このココアは惜しいわ」  「貞操とココアで天秤ですか?」  「ううん、友情とココア・・・かなぁ」  おりょ? 貞操は、もう良いの?  「ルリルリに悪いかなぁって」  そう言って、人の悪い悪女の微笑み。  「ルリちゃんに悪いって感じるかどうかは、俺に一晩付き合ってみないと解らないんじゃないですか?」  俺も闇の公子の底冷えのする笑みを浮かべてみせる。  「・・・アキト君、その笑いは、他に女の子に見せたらダメよ、恐がっちゃうわ」  「あ、やっぱりダメッすか?」  にこぱッと無邪気な微笑み。  「・・・はっ・・・見とれたらダメよミナト、しっかりしなさい」  ミナトさん再起動まで1.3秒、流石だ。  「なにに、みとれるんすか? ミナトさん」  もう一発、これでどうだ!  「・・・ア・・・アキト君の・・・微笑みに・・・見とれちゃった・・・もう!  あなたみたいな男の子って、始末に負えないわ、私がきっちり束縛して、他の女の子に被害が出ないようにしないとダメみたいねっ」  「それって言い訳にしか聞えないですよ」  「・・・だって言い訳だもの・・・」  その声は、力なくまるで拗ねたように俺には、聞えた。      ナデシコ長屋と言われているこの収容施設は、一見1950年代風に作って有っても、2190年の技術で作られている事にかわりが無い。  壁がどれほど薄くとも、隣の物音は、壁と壁との間に挟まれた完全吸音素材によって、コソリとも聞えないし、窓も、二重ガラスの防音仕様だ。  6畳一間とはいえ、ユニットバスとトイレがついて、AV機器も充実している。  希望すれば、ネット端末・・・監視付きだけど・・・も設置してくれる。  「おじゃましま〜す」  「どうぞ」  ミナトさんの部屋にはユキナちゃんが居るので、俺の部屋へミナトさんを連れ込んだ。    「料理の本が多いわね」  「そりゃ、コックでしたからね」  「・・・ですからじゃないの?」  「ま、今だってコックをしてるけど、心苦しいんですよ、血まみれの腕で作った料理を食べてもらうのは・・・」  「アキト君?」  「ま、そんな話をしなくても、ミナトさんとえっちできるなんてうっれしいなぁ!」  かばっと俺はミナトさんに覆いかぶさる。  「ま、待って、脱ぐから、ちゃんとパジャマ脱がせてェ」  「ダメっ、俺がゆっくりじっくり脱がせて、ミナトさんのエッチな体、おもいきり観察するんすから」  「私の事、そういう目で見てたの?」  「全然ですよ、ミナトさんの事じっと見つめられると思います?」  「あはは、アキト君って純情っぽかったものね・・・ね、そんなに辛い思いをどこでしたの?」  「追い追い・・・話しますよ、きっと」  俺は、パジャマのボタンを外しながら、答えた。  「きっとよ」  「ええ」  唇が深く重なる。  あ、口紅とファンデーションの薫り・・・久しぶりに嗅いだなぁ。  突然止った俺に、ミナトさんがどうしたの? と目で尋ねてくる。  なんでもない、と首を少し振り、舌を差し入れて行く。    ココアの薫りと味が舌に広がる。  その味がしなくなるまで、舌を絡め合い、その間に上下共にパジャマを脱がせてしまう。  ゴムまりみたいに立派な乳房がフルカップのブラにキツそうに収まっている。  俺は、背中のフックを外すと、ブラをたくし上げてしまう。    ミナトさん、もう乳首ビンビンに立ってます。  俺は、口付けを続けながら、その乳首を両手で責めはじめる。  最初は、人差し指の腹でそっと天辺を撫でるだけ。  触るか触らないかの微妙なタッチで、焦らす。  やがて、ミナトさんの腰が切なげにもじもじとし始め、上体をふり、もっと刺激を得ようとし始めた。  それを見て取った俺は、親指と、人差し指で乳首を摘まみ、やわやわと揉みしごき始める。  「んんっ・・・ふんんっ・・・」  俺の口の中でミナトさんの舌が暴れている。  揉みしごきながら、時折中指で乳房に爪を立てたり、ひっ掻いたり、イレギュラーな刺激を与えてあげる。    ミナトさんの腰が、さらに強くもどかしそうに振られるようになり、その動きに、上下動が加わりはじめる。  甘い息が上がりはじめ、目が何かを訴えている。  ———だ〜め、またしてあげません。    ミナトさんは、俺の腰に両足を絡ませて、ぎゅっとしがみついてきた。  おれもミナトさんの腰へ自分の腰を強く押し当ててやる。  「ふんん・・・ふんん・・・くんんっ・・・ぅんんんっ・・・」  もうすぐかな、と思った、次の瞬間、俺は、ぎゅっとミナトさん乳房を強く鷲掴む。  「・・・おんんっっっ!!」    ぎゅぅぅっと俺にしがみつく力が強くなり、そしてぐったりと弛緩する。  「はっ・・・はっ・・・」  「胸を掴まれただけでイッちゃうなんて、ミナトさんってえっちな体してますね」  「・・・そんな事言ったらヤだ」  「でも、ほら、おまんこのお汁で、ミナトさんのぱんつは、ぐしょぐしょですよ」  きゅっとミナトさんの肉芽を摘まみあげる。  「ふぅぁあああっ・・・」  ビクンとミナトさんのからだが跳ねた。    俺は、自分のジャージを脱ぐと、トランクスから俺を開放する。  うんうん、凶悪に突っ張ってるな。  そしてミナトさんのぱんつを脱がすと、まだ虚ろな瞳のミナトさんをいきなり貫く。    淡い抵抗ののち、俺は、ミナトさんに包み込まれた。  「くぅぁあああっ、そんな深い、深いよアキト君・・・んんっ」  最奥部まで一気に貫き、固い子宮口もおかまいなしに、突きあげた。  その位置で俺は腰を止め、ミナトさんがずり上がって行かないように、腰を掴んで、耐える。  柔らかい無数の襞に絡みつかれる感触を楽しむのだ。  ミナトさんの呼吸のリズムで、ミナトさんの肉の筒は、俺をきゅっ、きゅっと締めつけ、そして奥へ奥へと誘い込むような蠕動も感じられる。  小さな粒のような肉粒も先端付近に感じられる。    五感が麻痺していた時の、比ではない愉悦が俺の腰にまつわりついている。  「アキト君・・・お願い、動いて・・・動かしてェ」  最奥部まで貫き、そのまま止ってしまい、腰までも掴んでじっとしている俺にミナトさんは、足を絡ませて、少しでも動きを得ようと画策する。  しかし、俺は頑として動かない、いや動けなかった。    少しでも動いたら、いきなり放ってしまいそうだったから。  そう、五感が回復して、初めてしたセックスに、俺はまるで童貞のように反応していた。  ———ってこの体の俺は童貞じゃね〜か!    「何をですか?」  「・・・あの・・・」  「言ってもらえないと、動かせませんよ」  「・・意地悪、アキト君なんかキライ」  「ミナトさん、そういうこと言うと抜いちゃいますよ」  「いや、抜いたらいやミナトのおまんこからおちんちん抜いたらダメ、ダメっ」  いやいやをするように体を捻られて、俺は限界に達してしまった。  「あっ・・・そんなに動いたら・・・くぅぅっ・・・・」  な、情けない・・・。    「アキトく〜ん・・・早い!」  ひ〜〜〜ん、だから動くのやめてたんすよぉ。    「すんません、すんません、でも続けていくらでもいきます」  全く萎えずに、そのままミナトさんを責めはじめる。  一度放ったから、今度は持つだろう。  ———ところで、生で出しちゃったけど、ミナトさん?    「あん・・・大丈夫よ・・・ナデシコの女性クルーって・・・避妊薬インプラントしてるから」  「そうなんすか?」  腰を動かしたまま話すのは、なんか変だ。  それでも、冷めていた気持ちが再び乗ってくる。    「いい・・・アキト君・・・アキト君・・・気持ちいい・・・」  「気持ち良いのは、どこ?」  「おまんこ、ミナトのおまんこ」  絶対にそんな事を口にしないって思ってた口から、その言葉を叫ばせるのは、やっぱり強い征服感を感じられる。。    「どれくらい気持ちいいの?」  耳元でささやく。  「融けちゃう、おまんこ蕩けそう・・・アキト君のおちんちん気持ちいい・・・もっと突いて、もっと・・・んんっ・・・ああっ・・・くぅぅ・・・」  おれの2度めも限界・・・。  「いくよミナトさん」  「いい・・・来て、なかに、いっぱい、熱いのちょうだい・・・ふぁあああっ・・・」  「くぅぅっ・・・」  ぎゅっとミナトさんの膣が俺を締めつけ、搾り取るように激しく蠢く。  俺は、その断末魔の蠢きで、たまらず2度めを放つ。  「・・・ふぁぁああ熱い・・・いぃいイク・・・イクっぅううううううっ」      「・・・アキト君って、経験が豊富なのか、そうじゃないのか良くわからないわね」  「そうですか?」  「うん、余韻まで丁寧に感じさせてくれるかと思うと、まるで童貞君みたいに、速射だったりするし」  「いやあれは、久しぶりだったから・・・」  「そういうことにしといて上げるわ、浮気をしたら、搾り取っちゃうからね」  「・・・それは・・・」  「なぁんてねっ、私たちこれっきりにしましょう」  「ミナトさんは、それでいいんすか?」  「・・・よくも悪くもない、だって・・・2度、3度ってしたら、そのままズルズルいっちゃう、きっと、わたしあの人の事忘れちゃう」  「大丈夫、忘れても俺が居る、俺がミナトさんを守るから、みんなも俺が絶対に守るから、これっきりなんて言わないで・・・お願いですよ・・・お願いだから・・・俺を・・・一人にしないで・・・俺の心を・・・暖めて・・・ミナト・・頼む・・・ミナト・・・」  「アキト君?」  「・・・あ・・・俺、なんか変っすね」  「アキト君、判った、私があなたの港になって上げる、誰が嫌っても、私はあなたの事を絶対に嫌ったりしない、いつでもきっと貴方を暖めて上げる、だから、そんな・・・そんなに悲しい瞳で、どこにも居ない誰かに縋らなくても良いよ。  そんなに悲しい想いをどうして貴方が持ってるのよ。  だから、私に・・・いつでも私に縋って良いから・・・私が居るから、ね」  「ミナト・・・ミナト・・・」      ミナトの胸に沈み込みながら、俺は、感じていた。  冷たく醒めた心が、軋みを上げて緩みはじめたことを。    そのまま、俺は、深い眠りに落ちて行った。    夢も見ない深い眠りに・・・。    翌朝、ミナトは慌てて自分の部屋へユキナをどうなだめようかと、思案しながら戻って行った。    緩みはじめた心を自覚しつつ、俺は、この後の事を考えはじめていた。    そうして俺は、どうしてもしなくてはならないことに行き着いた。  そう、あのボソンジャンプの独占という草壁の妄想の根幹である、遺跡の演算ユニットの確保だ。  それをしなくては、またあの悲劇を俺は繰り返すことになる。  これだけは、早急に手を打たなくては、ならないだろう。      そして、ラピスの救出。  どちらも、一人の人間と一つの企業に頭を下げる必要がありそうだった。    体も早急に作らなくては、ならないだろう。  そして俺の進む道。    今の俺ならコックを続けることも出来る。  だが、それでみんなをルリちゃんを守ることが出来るのか・・・と。     -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#3 Fin COPYRIGHT(C) 2002 By Kujyou Kimito -------------------------------------------------------------------------------- -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#4 --------------------------------------------------------------------------------  アカツキにちょっと無理を言って、時間を取ってもらった。  演算ユニットの事をどうしても話をしてしまわなくてはいけないことに気がついたからだ。    今ならまだ間に合うはずだ。    ネルガル本社ビルの最上階の会長室。  エリナに案内されて、何度かのボディーチェックの後、ようやく通されたそこは、やけに厳重な阻止装置が山盛り沢山だった。    どうも、テロを警戒してのことてんこ盛りの阻止装置群であるらしい。    そして会長室に鎮座している天然木製の巨大な机の向こうには、元大関スケコマシこと、アカツキナガレが疲れた顔ではまり込んでいた。  「やあ、和平の立役者君、僕に会いたいなんて、さては、僕に惚れたな」  ・・・こ、こいつは、おまえ疲れてたんじゃないのか?  相変わらずだな・・・いつか絞めちゃるぞ。    「そういう冗談は、俺、嫌いだぞアカツキ、ところでお前疲れているように見えるのは、気のせいか?」  「僕が疲れているのは、ここの所、脅迫だのテロの予告だのが続いてね、ピリピリしているからさ・・・ところで、なんかテンカワ君印象が変ったねぇ?」  口調は相変わらずふざけているが、その眼光は、鋭くなる。  それは、冷徹な巨大企業の会長として目の前の人間の値踏みをするときの表情だ。    どうやら俺の予想は、当たりららしい。    ネルガルが、ひとり勝ちしたように見える蜥蜴戦役の総決算を見れば、確かに脅迫や妬みから意味のないテロルに走るバカが一人や二人居ても確かにおかしくない。    「好きで変った訳ではない。変わらなくてはならない経験をした」  「おや、そんなに重い事だったかい艦長とのキスっていうのは?」  「アカツキ、俺のその変わらざるを得なかった経験の話し、聞きたいのか? 聞きたくないのか?」  俺は、そう闇の公子がまとっていた鬼気と殺気を遠慮無しにまき散らし、アカツキを睨みつけた。  「くっ・・・君、本当にあのテンカワ君なのかい?」  やっぱ、こいつは流石だ。  いくら俺の体がひ弱なままとはいえ、この禍々しい鬼気と殺気を叩きつけられて、怯んだだけとは、こいつも人生の修羅場(多分色々な意味で)を潜ってきた漢(おとこ)なんだな。  「それも俺の話を聞けば理解できるようになる」  「エリナ君もいて良いのかい?」  「耐えられるならかまわん、ただし記録は、止めてもらおう」  「・・・止めたと嘘を言うかもしれないよ」  「お前は、そんな奴じゃない」  「なんでだろうねぇ、今の君との方が、長い友達で居られる気がするよ」  俺も、そう思うし、事実向うじゃ親友と呼んで良い数少ない男だったよおまえは。  「ふん、腐れ縁さ・・・いいか?」  照れ隠しにそんな悪態を吐き俺は、会長室の奥に有る応接セットを見ながら問う。  「時間がかかる様だね、いいだろう、お茶の用意と、甘いものでも用意してもらって、じっくり聞くとしようかエリナ君頼むよ」  こいつは、甘党だったりする。  酒も飲むらしいが、本当にたしなむ程度らしい。  高いお酒を勿体ないから舐めてるだけだよ、とはむこうのアカツキの弁だ。  「でも、お時間が・・・」  あ、そうか、面会時間は、20分だけとか言ってたな。    「どうせ僕の言うことなんてこれっぽっちも聞かない社長派の重役連中との会議なんだ、一回くらいすっぽかしても、罰は当たらないよ」  「しかし、だからこそ」  「ならば、こういうのはどうだ?  会議は、会長の体調不良によって延期、すこしへりくだった調子の謝罪の挨拶文でも書いて、集まった重役達には、どこぞのホテルですこし豪華な会食でもしてもらっていれば良い、コンパニオンでも着けてやれば少しは印象が変るかもしれん」  「それ、それいいね、テンカワ君冴えてるよ」  向うのお前が良くやっていた手口そのままだぞ。  「女を・・・」  「そういう下賎な連中にいちいちエリナが腹を立てる必要はないだろ?」  なっという感じ頭を傾げ、少し笑ってみせてやる。  「だけどテンカワ君・・・あなた本当に変ったわ」  エリナは、俺をあらためて観察し、驚いた目をしている。  ちょっと鈍いぞエリナ。    「さて、じゃあ手配は、秘書室の諸君に任せて、こちらは、君の話を聞かせてもらうとしようか」      「・・・ふぅ・・・なんとも・・・いや、それは凄まじい体験だったね」  語り終わったこれがアカツキの最初の一言だ。  「ああ」  「それだけ? そんな事をされたというのに・・・アカツキ君、冷たいわよ」  エリナは、涙を隠そうともしていない。  「僕がいたわりの言葉なんてをかけところで、テンカワ君にはくすぐったいだけさ。  やさしい言葉ならエリナ君がかけてやれば良い・・・」  そしてふぅぅぅ、と深いため息を吐く。  「いやよ、どうやって慰めたらいいのか、私には解らないもの。  それにいまテンカワ君と話したら私は、女になっちゃうわ」  プイッと顔を背けた仕草は、可愛いのにな。  「・・・ま、それはおいといて・・・で、そんな身の上話をしに来た訳じゃないんだろ?」  「そうだ、ネルガルと取り引きがしたい」  「ほう? ・・・じゃあまず君が売りに出せる商品を聞こう?」  「機動兵器市場をしばらくの間支配できる新型機動兵器の設計資料。  そして、圧倒的な強さをもった現行機動兵器の強化案。  マシン・チャイルドただ一人でオペレートが可能な戦艦の設計資料。  開発に係る試行錯誤をゼロにできるメリットは、大きいだろう?」  「そんなものがどこに有るんだい?」  俺は、自分の頭を人差し指で突いてみせた。  「おれの頭の中にある補助脳にそれはすべて記憶されている。  取り出すのにオモイカネのコンソールがいるがな」  「ふ〜ん、じゃ、ま、商品は、判ったよ。でうちは、なにを君に対してすれば良いんだい?」  「まず遺跡の再確保だ、それには、俺とイネスさんが行こう、足を用意してくれればいい。  それから、俺達の警護だ、特にユリカと俺、そしてルリちゃんを重点的に警護を強化してもらいたい。  裏のセキュリティーサービスの実体は、熟知している」  「・・・煩わしくなるけど良いのかい?」  「まだ奴らは動いていないからな・・・抑留が解けてからでもかまわないだろう。  それから・・・」  「ま、まだあるのかい?」  「ラピス・ラズリの確保だ、彼女はネルガルのラボから、さらわれたと言っていたんだ」  「本当かい? マシンチャイルドは、ホシノ君だけしか居ないと言っていたのに・・・くそっ、社長派の下衆共が・・・」  本音は、熱血なんだよな、おまえって。    「とりあえずそんなところ・・・いやあとトレーニングが出来る施設を用意してくれ、この体じゃ自分自身の身も守れない」  「その程度はお安い御用さ・・・ふぅ・・・テンカワ君」  「なんだ?」  「君は・・・この時間へ戻ってきた君は、何をするんだい?」  「己の失敗は、己が雪ぐ、まだそれしか言えない」  「・・・僕は、今までは和平が成って本音は良かったと思っていたよ。  ウチのシェアは、がた落ちだけどね・・・だけど・・・」  「判っている、早かった、和平なんて、早すぎた、俺が愚かだった」  「そうだね、だけど僕もその一人さ・・・さあ、それじゃあ、いも羊かんでも食べて、お仕事頑張ろうか、エリナ君」  「ええ、そうですね」      「テンカワ君!」  ネルガル本社ビルの受け付けの前で、俺はエリナに呼び止められた。  「あれ? どうしたのエリナさん」  「えっ・・・えっと・・・わたしちょっと外の空気が吸いたくなったから、出て来ただけよ、本当なんだからっ・・・」  むきになったら嘘って言ってるようなもんだよエリナ。  それに、わざわざ着替えて出て来といて、気分転換なんて言い訳、バレバレだ。  「じゃ、そこらでお茶でもしましょうか?」  「・・・そういうとこ本当に変っちゃったのね」  エリナは、少し寂しそうに言った。    で、着いたところは、ネルガル資本の高級ホテルのラウンジバーって、おい、誰が払うんだこんな所。  ったく、俺が曲がりなりにもスーツ着てなかったらどうする気だったんだろうな。  「大丈夫よテンカワ君、会長室出る時にアキザトさんからネルガルのカード貰ったでしょ?」  確かに、秘書室のお局様からIDカード貰ったな、金色してるやつ。  「カードを見せれば、ネルガルの資本なら、ほとんどタダみたいに使えるわ。  それにそのカードにはちょっと使え切れないくらい裏のお金がチャージされてる」  「なに? いきなりそんなもの持たせて良いのか?」  「実はね、セキュリティーサービスとの契約金」  「・・・なるほど、流石、抜け目がない」    「エリナそんなに、パカパカジンベースのカクテル飲んで大丈夫なのか?」  「あらぁ、あらしおしゃけはちゅよいのよ」  ———どこがだ、どこが!!  「あんにゃ、はにゃし、きいちゃったりゃ、おしゃけでものまないと・・・あなたとおはにゃしできにゃいもにょ・・・」  だから、話の内容は嬉しいけど・・・ここまで酔われていると、ったく不器用だなお前も。    俺は、ホテルに部屋を取ると・・・カードを見せたら一発でスイートが取れるって恐い話だ。  それは、流石に遠慮をしたが、その下のランクの部屋へエリナをお姫様抱っこで連れ込んだ・・・まだ体力がない俺には、ちょっとキツかったけど・・・。  きっと正気ならエリナは、絶対に嫌がるシチュエーションだ。  「・・・ほら、酔い醒まし」  この時代、アルコール分解酵素の錠剤なんて、コンビニでも買える。  「のみゃしぇて」  思いきり甘えていやがるな。  じゃあ、お言葉に甘えて・・・。    俺は、水とタブレットを含むと、ベッドに体を預けているエリナを抱き起こす。  「にゃあに、てんきゃわくぅん・・・んんっ・・・んふっ・・・んぐっ・・・んんっ・・・」  ———ああ、やっぱりファンデーションと香水の薫りってそそられるなぁ。    しばらく、抱き起こしたままの姿勢で、じっとエリナを見つめてやる。  ついでに、お尻と胸も触り放題。    で、だんだんと、エリナの目が正気づいてくる、そして恥ずかしそうな表情になってゆく。  どうだ、エリナ恥ずかしいだろう。    「テンカワ君・・・あの・・・いつまで触ってるのよっ」  ジタバタと暴れるが、離してあげない。  「エリナさんのおっぱい柔らかいなぁ、お尻もすっごく触り心地がいいし」  とか言いつ、本気で触っていた訳ではない。  ようするに撫でていただけ。  だけど、今からは、本気。    エリナをベッドに下ろすと、スーツのボタンに手をかける。  「ダメ、ダメっ」  「エリナさん、本当に嫌だったら、止めますよ」  「・・・もうテンカワ君、駆け引きって知ってる?」  「だから、今のが駆け引きでしょ? エリナさん思わず本音が出たじゃん」  おれは、可笑しそうに、くすすっと笑う。  「ポッ・・・・・・・・・テンカワ君、ズルいわよそれ」  エリナ再起動まで8.6秒。  流石に堕ちた本人だけの事はある。  「俺、エリナさんを抱きたいなぁ」  エリナの上に覆い被さり、じっと目を見つめる。  「・・・私は、高いわよ」  つんと済ました顔。  「えっと・・・おいくらですか?」  「そうね、あなたの人生の半分をわたしに頂戴」  「それは、ぼったくりだ」  「あら、こんなに良い女を人生の半分の時間で好きにできるのよ、お安い買い物だわ」  「普通は、そうなんでしょうけどね・・・お試し価格ということで、こうして二人で居る時だけ、俺の人生全部っていうのじゃダメっすか?」  「それって、手前勝手なダンピングだわ・・・でもそれで売ってあげるわテンカワ君・・・抱いて」  返事の代わりに、口付けで答えた。      「うわぁ、エッチな下着ですね」  色はパールホワイトだけど、レースとフリルが上品にあしらわれていた。  その上、ガーターベルトっすか、う〜んやっぱ、大人の女っすねぇ、エリナって。  「勝負下着だもの、見せる下着だけど・・・でも、あんまり見られたら恥ずかしい」  「綺麗っすよ、エリナさん」  いや本当に、決して嫌味じゃない、大人の女の計算された美しさがしっかりとそこにある。  「当たり前よ、磨きに磨いた女なんですもの」  「脱がせちゃうの勿体ないな」  「でも、染みになっちゃうから、脱がせてね」  「わかりました」      「あんまり、見たら嫌」  そう言って、胸を両手で隠されても、その仕草にもそそられるんだけどな。  「でも・・・さ、こんな綺麗なモノ見なかったら勿体ないよ」  「・・・誉めてもサービスなんてしないわよ」  「お口でとか? 胸でとか?」  「・・・だから」  「そんなことしてくれなんて言わないよ」  俺は、エリナの両手を広げると、乳房に吸いついて行く。  「あん・・・ヤだちょっとキスマークなんかつけないでよ」  「ここならブラに隠れる、でもエリナさんにはキスマークが解る」  「なによそれ」  「エリナさんが俺のものになった証拠」  「わたし・・・テンカワ君のモノ?」  「違うの?」  「・・・ち・・・違わない、私はテンカワ君のモノよ」    強く吸いつき、唇の形に紅いタトゥーを刻みこむ。    乳首に触れるか触れないかまで舌を伸ばしなぞる。  息を吹き掛け、噛みつくフリをする。  両手は俺が押さえたまま、じっとエリナの目を見つめて、それを繰り返す。  耐えられなくなったエリナは、降参の声をあげた。  「テンカワ君、お願い焦らさないで」  「どうして欲しいの?」  「そんな事・・・」  「乳首を舐めて欲しいの? それとも吸って欲しいの? 咬んで欲しいの?」  「全部、全部してぇ」    硬く尖った乳首に舌を突き刺すように落し、音を立てて嘗め回す。  「ああ・・・んん・・・」  そして激しく吸いつきがら、歯を立てる。  「・・・ん・・・んん・・・」  やわやわと咬みしだき、隣の乳首へ移る。  腰を密着させ、強く緩く押さえつける。    エリナも、腰を回したり、押し付けて来たりと、その動きに乗ってくる。    「エリナさん、入れても良い?」  「・・・」  こくんと小さく頷く。  両ひざ立てさせ、そして大きく割り広げる。  それだけで、くつろげられるほどエリナのラビアはヌルヌルになっていた。  俺は、手を伸ばして、ラビアをさらにくつろげる。  「いやらしい音がするよ」  「・・・誰のせいよ」  「もちろん俺のせいだよ、エリナさんのおまんこがこんなにぐちょぐちょに濡れちゃっているのは、けっしてエリナさんがえっちな女の子の人で、胸を愛撫されてるだけで、イッちゃいそうになってたなんて、ことはないんでしょ?」  「意地悪、テンカワ君、意地悪だわ」  「どうなんですか?」  「だって・・・テンカワ君に舐められて吸われて咬まれてるって考えただけで・・・」  おお、膣からえっちなお汁が本当に溢れてきた。  「・・・えっちだなぁ、エリナさんは」  「そうよ、私はえっちよ、悪い、だってテンカワ君が好きなんだもん、好きな人に触られたら、誰だってこうなっちゃうのよ・・・もう許して、お願い」  「ごめんよ、エリナ、最後までしてあげる」  俺は、屹立している俺を掴むと、エリナの膣孔へ合せる。  そして一気に貫く。  「ふぁあああああっ」  あ、ミナトさんより浅かったんだ。  少し余裕を残して子宮口に突き当たった。  「・・・それ以上は、無理よテンカワ君、ダメ・・・そんな入らない・・・あああっ・・・イヤ・・・そんなに突いたら・・・すぐに私・・・ああっ・・・くぅぅ・・・」  俺は、余裕の部分も押し込もうと少し無理をしてみせる。  敏感な部分を突きあげられて、エリナは、体をずりあげて逃れようとする。  でも俺は、腰を掴んでさらに引き寄せようと手に力を込める。  「ああ・・・ダメッ・・・深い・・・痛いのに、気持ちいい・・・どうして・・・もう入らないの・・・それ以上は、ダメよ・・・ああっ・・・くぅぅぁあああああっ・・・」  エリナの膣が俺をまるで捻るように絞りたてる。  くぅぅぅ・・・ダメだ・・・ごめん。  「エリナ、ダメだそんなにしたら」  「ああ、テンカワ君、中に、中に頂戴」  俺は、全く情けないことに、エリナの中であっと言う間に果ててしまった。  「ああ・・・熱い・・・イク・・・もうイクぅぅぅぅうっ」    「テンカワくぅん・・・」  「解ってます、早いっすよね・・・でも、ほら、俺も童貞みたいなもんだし・・・こういうことは、経験を積まないと・・・ごめんなさい」      でも萎えてないから、このまま二回戦いいっすよね?  俺は、エリナに向かって、両手を合せて謝ると、すぐに腰を動かしはじめる。  エリナの中って、なんか無数の触手に絡みつかれてるみたいに、動いてる。  それが俺を強く弱く締めつけながら、奥へと引っ張り込むような感じ。  腰を抜こうとすると、その抵抗がすごい。    そして、引きぬく時の方がエリナは感じるみたいだった。  「ああっ・・・」  そして、さらにつよく俺を締めつける。  俺は、少しでも長く持たせる為に、エリナを先に絶頂させることにした。  右手で大きく膨らんでいるクリトリスを捉えると、リズミカルに叩いて行く。  「ああ・・・いい、クリトリスが・・・もっと叩いて・・・潰してぇ・・・ぎゅって弾けちゃうくらい・・・ああっ・・・テンカワ君、テンカワ君・・・」  指で摘まむと、軽く爪をたて、そして軽くひっ掻く。  「きひぃ・・・ぃぃいぃ・・・」  その瞬間、ぎゅぅうっと膣が絞まる。  「ああっ・・・」  再び腰を深く突き込み、子宮口をジャブの様に何度も突きあげる。  「あっ・・・あっ・・・あっ・・・あん・・・んんんんんっ・・・くんん・・・また来るの・・・来る・・・くぅぅうううっ・・・ぁあああああっ」  ぎゅっと再びエリナの膣が絞るようにキツく絞まる。  俺は、なんとかそのオルガスムスの締めつけに耐えきる。    「はっ・・・あっ・・・」  エリナは、両足を曲げたまましどけなく広げてしまって、完全に弛緩している。  その状態から俺は、再び腰を動かしはじめる。  「はっ・・・はっ・・・」  突きあげる度に、エリナの口か息が漏れる。  膣も、ときおりきゅっきゅっと締めつけてくるだけだ。  しかし、余韻を十分に感じている筈だ、そしてそれは、そのまま次のオルガスムスへと繋がって行く。  音がするほど腰を突きあげはじめると、エリナの瞳が正気付く、そして体を起こし俺にしがみついてきた。  「もっと、突いて、もっと、もっとアキト君の事、私のからだに刻みつけて、アキト君しか考えられなくして、アキト君のザーメンで私の中を一杯にして・・・」  パンパンパンパンッという肉を叩き合わせる音と、激しい呼吸の音、そしてエリナの喘ぎ声だけが、広い部屋に響く。  「ああ・・・いい・・・」  「どこが良いの? エリナ」  「・・・お・・・おまんこ・・・おまんこ気持ちいい・・・いい・・アキトのおちんちんをずんずん突きあげられてるおまんこが気持ちいいの・・・ああっ・・・おまんこいい・・・おまんこ弾けちゃう・・・ぁああっ・・・くふぅ・・・ぁうぁああああっ・・・イク、イクっ、アキト君も来て・・・中に来てっっっぁあああああああっ熱い、熱いの、イク・・・いくぅううううううううううううっ」    そうやって俺は、エリナの中に5回出してようやく開放されたのだった。 -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#4 Fin COPYRIGHT(C) 2002 By Kujyou Kimito -------------------------------------------------------------------------------- -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#5 --------------------------------------------------------------------------------  結局、遺跡探索用にネルガルの大型哨戒艇の用意が整うのに二日かかった。  軍の監視の目は、ネルガルの施設での検査といことで誤魔化してもらった。    「で、どうして私なの?」  哨戒艇のコクピットでイネスが聞いてきた。  「ユリカとは、あまり一緒にいたくない」  それは、俺の本音。    結局あれだけの事をしでかしておきながら助けられなかった負い目を、あいつの前に出ると感じている自分がとてつもなく嫌だという身勝手な理由だ。      結局エリナの奴、こっそり俺の告白を録画をしていやがった。  もっともそれをイネスに見せるだけで済んだのは、幸いだった。  なんども自分の口から話して聞かせたい話じゃない。    「それは、私にもチャンスがあるってことなのかしら、お兄ちゃん?」  「ナデシコの船体を探しての期間の解らない道行きに同行してもらったってだけで、解りません?」  「ふぅん・・・ね、私だけを見て欲しいって言ったら?」  「俺が、イネスを見つめている時だけは、イネスの物だよ」  「ズルい男になったわね・・・ま、とりあえず今は、それで我慢しましょうか」  「発進しますよ」  「ええいいわよ、アキ・・・あなた。  ハネムーンにしては、無骨な船だけど」  「・・・アイちゃん」  ふぅん、そういう遊びをしたいんだアイちゃんは。  「なあに、あ・な・た」  「愛してるよ」  多分、突っ込みが来るだろうと身構えていたイネスにとっては、予想外の言葉とともに、シートベルトを瞬時に緩めた俺の深い口付けをプレゼント♪  「あっ・・・・・・・んん・・・んふん・・・くん・・・ふわぁ・・・わ、私も、お兄ちゃんのこと愛してるぅぅぅ・・・ぁふぅうぅん・・・」  ああ、自分で両手を腿に挟んでいきなりイッちゃった。  イネスさん再起動不能。    「お〜い、イネスさ〜ん、帰ってこ〜い・・・ああったく仕方ないなぁ・・・管制へ、こちネルガルテストフライト9803、軌道離脱許可を求める」  エステバリスのパイロットしかやったことのない、この時代の<オレ>だったら、こんな哨戒艇なんて、起動すら出来なかっただろうな。  「ああ、好きに行っちゃっていいよ、どうせこんな軌道から出てくのは、あんたらだけだしウインドウなんか好きなだけ開いてるから」  「ネルガル9803了解」  なんだよずいぶんとアバウトな管制官だな・・・楽でいいけど。      「で、具体的には、どうやって遺跡を探すの?」  さして広くないキャビンだけど、いちおうここだけは、重力制御が効いている。  そのキャビンで、オレとイネスは、隣り合って、食事をしていた。  ステーションのファーストフードのテイクアウトというのは、情けないが、こんな哨戒艇のキッチンじゃ、まともな料理は出来ないから、この程度がちょうど良いのだろう。  「探す必要もないんだ」  「え? それってどういうこと?」  「うん、これは俺が向うに居る時に気がついたことなんだけどね、ナデシコの船体の側へ向かって、ボソンジャンプをすれば、良いんだってこと。  多分、火星の後継者の連中も、そうやって、太陽系外へ飛び去って行こうとしていたナデシコの船体を見つけたんだと思う」  「ああ、確かに、そうでもしないと見つけられる筈がないわね」  「だから、CCを大量に持ってきた、これで、俺がこの哨戒艇をナデシコの船体付近へ飛ばす・・・まだ軌道管制のレーダー識別圏だから、そこを出たら、ジャンプする。  むこうに着いたら、演算ユニットを引き上げ、こんどは、月のネルガルドックへジャンプする。という方法がベストだと思う」  「せっかく二人きりなのに、せわしないスケジュールね」  「演算ユニットを手に入れたら、時間はたっぷりあるよアイちゃん」  「・・・いっぱい可愛がってくれる?」  「失神するまで可愛がってあげるよ」  「あの・・・でも最初は、優しくしてね」  へ?  うそだろう、顔を赤らめて下を向いて・・・指をもじもじさせているイネスなんて・・・めっちゃ可愛い。  「あの? イネスさんて・・・」  「だって・・・研究と結婚したような人生だったもん・・・だからお兄ちゃん本当に始めてよ、優しくして・・・ね」  頬を赤らめて、こっちを向いて小首を傾げるって、そういう仕草をしたら。  ええい、この場で押し倒したくなるじゃないか!    「蕩けさせてやる」  そういうと、俺は、イネスを抱き寄せ、唇を頬へ寄せる。  「良い香りがするな・・・なんか落ち着く・・・」  「本物のジャスミンのエキス、あなたのお母さまも使っていらしたそうよ」  そうか、どうりでイネスの側にいると落ち着けた訳だ。  「わざわざ調べてくれたのか?」  「プロスさんに聞いたのよ、そういえば・・・ってね」  イネスの耳たぶに吸いつき、舐める。  「くすぐったいわ」  身をすくませながら、俺の背中に手を回してくる。  「胸、触っても良い?」  「もう、レーダー識別圏を抜けたわ」  誤魔化すようにイネスがコクピットをモニターしているウインドウを指差し言う。  「俺が恐い?」  「・・・少し」  「アイちゃん、好きだよ」  「わた・・・んん・・・んふ・・・んっ・・・わたしも、おにいちゃんの事、大好き」  「ナデシコの事を考えてアイちゃん・・・」  俺の体がぼぅと光り出す、そして船内各所に散らばらして有るC.C.も光を放ち、フィールドを形成しはじめる。  ナデシコ、白亜の船、俺達の場所・・・。    そして俺達は、地球軌道から消えた。      エステバリステンカワカスタムWithサレナフェーズ1(ブラックサレナの前身、エステバリス用強化外骨格兼機動強化パーツ)のコクピットに俺はいる。  「遺跡の回収とフェイクのすり替えは、終了っと・・・とっとと、ここから逃げ出しましょう」  「こっちも船体へのプログラム終わったわ」  「お疲れ、じゃあ動かしちゃってください」  「判ったわ、それにしてもフェイクまで用意するなんて、質が悪いわ」  ただ慣性にまかせていたナデシコの速度を相転移エンジンを始動し、上げ、永続加速を行わせるプログラムを流し込んだのだ。  すでに、相転移エンジンは、アイドリングを始めており、船体は軋みを上げて、加速を開始している。  最終的には、恒常0.2Gの加速が付くはずだ。  この程度の加速ならば、メインテナンスをしなくとも、半年程度はエンジンンは動きつづけるだろうと、イネスは、推測していた。  「そうしておけば、フェイクだと見抜かれるまでは、時間が稼げる」  この稼ぎ出せる時間は、貴重だ。    フェイク自体は、思兼シリーズの量産機用のドンガラに、適当に光る系のナノマシンを塗布し、内部に電気を吸い上げるための抵抗体をくっつけたもの。  何かをすれば、それなりに反応は帰るし、電気を流せばいくらでも発熱してその電力を消費するという品ものだ。    そいつをナデシコのハンガーデッキに放置して、遺跡を抱えて、哨戒艇の大きく口をあけている艦載機デッキへ降りたところだ。    その時、遺跡が光を発した。    「ち、ちょっと、お兄ちゃん、ナデシコ艦内にボース粒子反応!」  もしかして、これからは、おれの呼び方<お兄ちゃん>がデフォなんすか?    ん、なこと言ってる場合じゃない。    「イネス、サレナのIFSと遺跡をダイレクトコネクト」  「え? 大丈夫なの?」  何を言ってる、そんなこと簡単なことだろう?  ———そうか? 簡単じゃすまないだろう?    「急いで、直接遺跡にイメージを送り込めれば、ジャンプしてくる奴を別のところへ吹き飛ばせる」  「待って・・・そんなに帯域は、取れないわよ」  「サレナの処理能力なら、大丈夫だ・・・」  俺の瞳と髪ナノマシンの光が走る。    そして電子の速度で思考を始めた俺の相対的な時間がゆっくり流れはじめる。    サレナ、IFSコンソールオープン。  ———done.  俺の意識の中に、サレナとの仮想コンソールが形成される。    遺跡側ローレベルコモンゲートインターフェースとコネクト。  LLCGIは、遺跡と<この>プロトコルを使って制御しろ。    俺は、仮想コンソールに自分の手のイメージを作り、そしてその手の上に、遺跡が受け付けることができ、かつ人類と人類が作り出したA.I.にも理解できる、制御プロトコルを作り出し、サレナへ手渡す。  ———Protocol set accept.  ———connection・・・done.  ———chanel,entry・・・done.    これで、遺跡のハードウエアレベルに近い<一般用>のジャンプイメージコントロールを俺は、掌握したことになる。  これによって、単に遺跡への勝手なイメージ伝達だけでジャンプを行おうとしている<アウトロー・ジャンパー>の排除が可能となる。    俺の中に、遺跡側からのコマンドイメージアイコンセットが流れ込んでくる。  俺は、まず今行われている、ジャンプ処理をペンディングフラグを立ててしまい、時間を稼ぐ。    そしてジャンパー自身のイメージをコンソールへ呼び出した。    そいつは、見覚えがあった、奴らの非合法ラボで、A級ジャンパーとしてずいぶんといい待遇を受けていた奴だ。  そいつと、あとは7人ばかりおまけがいるらしいが、その連中のイメージまでは、流石に表示されない。  だが、ジャンプしてくる人間の素性が解れば良いんだ。  俺は、こいつらに遠慮をする必要など全くなかった、    ジャンプしてくる<奴>のナデシコ艦内イメージを俺がイメージした太陽表層の物と入れ換えるよう指示を出す。    そしてペンディングフラグを取り去る。    ナデシコ艦内に発生していたボース粒子か、急速に減衰し、消失して行く。  だが、おれには、奴らが6千度の太陽大気のただ中へジャンプアウトしたことが判った。  きっとジャンプアウトした瞬間、蒸発したに違いない。  自分達の身にいったい何がおこったのかすら解らない瞬間的な消滅だ。      そこまで思った時、俺の背中に悪寒が走った。    どうして、俺は、そんなことができるって知っていた・・・。  まるで当たり前のうに俺は、遺跡をコントロールした。    なにかが・・・なにかが違う、俺の中の何かが・・・違っていた・・・。      今にして思えば、おれの頭の中のそれは、遺跡がジャンプハザードや、異常ジャンプを行った者たちへ、次からは<こうやって安全にジャンプを行うように>という意味を込めて、送りつけてきた、ま、交通違反者に対する<安全運転指導マニュアル>のようなものだと言うのが判る。    だが、この時の俺は、自分の行動の異常さにかなりパニックになっていた。  もしも、イネスが話しかけてこなければ、サレナのコクピットで、頭を失神するまでフロントスクリーンにでもぶつけていたかもしれなかった。    「お兄ちゃん、お兄ちゃん、どうなったの?  いきなりナデシコのボース粒子反応消えたわ!?」  「・・・ああ、俺が奴らを太陽へ飛ばした・・・俺の手は、どこまで行っても血に塗(まみ)れるのが必定らしいな・・・くくくっ」  「お兄ちゃん、帰りましょう地球へ」  「・・・判った・・・とにかくここは離れよう」    俺は、サレナのコクピットから、おり、哨戒艇の中をよろよろと進み、コクピットのシートへ収まる。  そして機体の姿勢を変えると、重力機関とスラスターを使用し、その場を離れた・・・。    そして俺は、イネスへ縋った・・・。      「あの・・・恥ずかしいからあまり見ないで」  「何言ってるんです、綺麗っすよ」  適度にフリルが散らされたブラとパンツ姿で、イネスは、ベッドに寝ている。  胸と足の間を手で隠しているのが初々しい。  「だって・・・男の人にこんな姿見られるの初めてだもの」  「せっかく綺麗なんだから、隠したらダメですよ」  俺は、イネスへと覆い被さり、手をそっと外して行く。  「あ・・・見ないで・・・」  恥ずかしさに肌が上気し、ピンクに染まっている。  顔を背けても、見られているんですよ。    「大丈夫、綺麗だよアイちゃん」  「本当? アイ・・・綺麗?」  そっと俺の方を伺う。  「ああ、ナデシコの中で一番アイちゃんが綺麗だよ」  「嘘でも・・・嬉しい」  俺の言葉に、花が咲いたように微笑む。  マジで可愛い。  「嘘じゃないよ綺麗だし、可愛いよ」  「アイ、アイね、お兄ちゃんにこうされたいってずっと思ってた・・・だけどお兄ちゃんは、艦長を選んじゃった・・・」  「今は、こうしてアイちゃんとキスしてるよ」  「あ・・・ん・・・」  舌を差し入れ、歯列をなぞり、上あごをそっと愛撫する。  「んん・・・んん・・・」  くすぐったいのだろう、俺の二の腕を掴んだ腕が時折握り締められる。    「・・・アイちゃん」  俺は、ブラを取り去ると、そっと乳房を掴みこむ。  おお、柔らかい。それでどうして形が崩れないのか不思議だ。  「ふぁ・・・胸、恥ずかしい」  「柔らかくって揉み心地いいよアイちゃん」  そういいつつ、俺はそこだけが硬くしこっている乳首を摘まんでコリコリとしごく。  「ああ・・・摘まんだらダメ・・・」  「痛い?」  「痛くないけど・・・んふ・・・」  「気持ちいいだろ?」  乳首を離し、手を回す様に乳房をなぞって行く。    「・・・ふぁぁ・・・ん・・・」  やがて乳房も張りはじめる。  足ももじもじと落ち着かない。  「・・・お兄ちゃん、もっと・・・」  「もっとどうして欲しいの?」  「強くして、そっとじゃなくて良いから・・・」  「判ったよ、でも、こっちも見せて欲しいな」  俺は、パンツのゴムに手をかける。  「・・・恥ずかしいけど・・・いいよ」  そういって、足の力を抜いてくれた。  俺は、体をずらすと、パンツを抜き取って行く。  イネスのそこは、しっとりと吐液し、陰唇は、充血しほころびかけていた。  「あんまり・・・じっと見ないで・・・あの・・・変じゃない?」  「・・・俺だってそんなに知ってる訳じゃないよ、でも変じゃないよ」  と答えると、イネスは、安心したように笑った。  ・・・医者なんだから、他の女性クルーの裸も見慣れていると思うんだけど・・・自分の体は、鏡にでも映さないと解らないからかな?    俺は、右手を差し入れて、そっとなで上げて見る。  一瞬ビクンと体が跳ねたが、拒否はされていない。  そのまま、指を添え、ラビアを船形にひらき、中指でひだの内側を何度もなぞりあげる。  「あ・・・んん・・・はんっ! ・・・んんっ・・・」  やっぱりクリトリスを触ると一番反応してくれる。  俺は、クリトリスを三本の指で摘まむと、包皮の上からやや強めに揉みこみ始める。  「あ・・・ああっ・・・んふ・・・いい、クリトリス気持ちいい・・・」  そうしながら、左手の人差し指を、腹らを上に向けてそっと膣へ潜り込ませる。  イネスの中は、狭く熱く滑り帰っていた。  ひくひくと蠢くひだが指に絡みついてくる。  奥へと進めてゆくと、ザラザラとした部分に触れる。  「ふんんんっ・・・なに? 恐い・・・よ」  「ここが女の人の急所だよ」  「いわゆる・・・・・スポット?」  「そう、ここと、クリトリスを同時にされると」  「ふぁああああああっ・・・あっ・・・お兄ちゃん・・・お兄ちゃんっ・・・」  いきなり切羽詰まった声が上がる。  ぎゅっと膣がしまり、そして全体が波打つように蠢く。  気持ち良さそう。    「んん・・・来るよ・・・んん・・・」  イネスの腰が震えはじめる。  俺は、包皮を剥きあげると、ぐりぐりと強く押し込み、同時に膣の中かは押し上げる。  「来るの・・・んん・・・恐い・・・こんなの・・・来る・・・あああっ・・・」  「それがイクっさて事だよアイちゃん」  「ああ・・・イクっ・・・イクっ・・・アイ・・・アイ・・・イクぅううううううううっ」    ぎゅっと体を縮め、体全体を震わせ、イネスはオルガスムスへ達した。    それでも、いきなり終りにせずに、おれは、膣の中の指を前後に動かし、そしてクリトリスをクリクリとなで回しつづける。  「んん・・・ふん・・・」  ぐったりと弛緩しているイネスの体がおれの余韻の愛撫でときおり震える。      「気持ちよかった?」  まだ、ぼおっとしているイネスに顔を近づけ、じっと見つめて、そう聞いてやる。  「・・・うん・・・」  と答えて真っ赤になってしまう。  その唇をふさぎ、そしてトランクスから、俺を抜き出し、イネスの膣孔へあてがう。  一瞬、体を強ばらせたが、力を抜き、おれにしがみついてくる。  俺は、心の中で行くよと言うと、腰を一気に突き入れた。    流石に抵抗はあまりなく、あっさりと一番奥まで突き当たる。  イネスの中は、熱く狭くキツかったが、奥行きはあった。  「アイちゃん、一つになったよ」  軽く突きを入れ、一番奥を意識させながら、俺は、耳元で囁く。  「・・・お兄ちゃん・・・感じる、お兄ちゃんのおちんちんがアイの子宮を突いてる・・・」  イネスの瞳から一筋涙が溢れた。  「どうした・・・やぱり痛いか?」  「違うの、恥ずかしいけど・・・夢がね・・・叶ったから・・・お兄ちゃんと一つになりたいって・・・ずっと思ってたから・・・だから嬉しいの・・・変でしょ? いい年した女が、バージン捨てただけで、泣くなんて・・・」  「変じゃないよ・・・待たせたねアイちゃん。  俺ができる限り優しくするから、みんな俺が守るから・・・」  「ありがとう、お兄ちゃん・・・アイは幸せだよ」  唇をイネスから合せてきた。      「動いても良い?」  「うん、大丈夫」  俺は、ゆっくりと抜き差しを始める。  そして、右手の指でクリトリスも弄る。  「くんん・・・んんっ・・・お兄ちゃぁん・・・アキトお兄ちゃぁん・・・アイ大好き、お兄ちゃんがアイのことキライでも、アイは絶対にキライにならないから、ずっとお兄ちゃんの味方だからね、イヤだよ、どこかにいったら、アイをもう一人にしたらイヤだよ」  「判ってるよアイちゃん、勝手な言い草で悪いけど、俺が挫けそうな時には、アイちゃんを頼ってしまうよ、甘えてしまうよ、それでも許してくれるかい?」  「許すよ、アイは、お兄ちゃんの事、誰も許さなくてもアイが許してあげるよ・・・アイがお兄ちゃんを綺麗にしてあげる、血で汚れたら、アイも一緒に血にまみれて、一緒に雪いであげる・・・」  「まないイネス・・・アイ・・・」  「お兄ちゃん・・・アキト愛してる・・・誰もあなたを愛さなくても、私だけはあなたを絶対に愛してる」  「・・・イネス・・・俺もだ・・・」  腰を突きあげ、肉と肉をぶつけあいながら、俺とイネスは、心も結び合った。    「くぅぅぅ・・・ああああっ・・・はん・・はん・・はん・・はん・・あっ・・・来るよ・・・お兄ちゃんまた・・・来る・・・来るの」  うねりが俺を包み込んだ。  無数に感じられるひだの一本一本がまるで全く別々の生き物の様に俺に絡みつき、搾り取ろうと締め上げてくる。  「アイちゃん、俺も・・・もうすぐ・・・くっ・・・」  もう我慢できない・・・俺は、腰の奥に溜まった熱い塊をイネスの中へ叩きつけた。  「あああっ・・・熱い・・・イクっ・・・イクぅうううううっ」      そして・・・。    「あ、アキトかよ脅かすな。  おまえ四日もほっつき歩ってた上に、午前様か? どこに行ってたんだよ」  「ああ、びっくりした。リョーコちゃんか、聞きたい?」  「二人っきりで聞かせてくれるか?」  「良いよ・・・俺の部屋へいこうか?」  「ああ」  俺は、リョーコちゃんの腰を抱くと、廊下を歩きはじめた・・・。       -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#5 Fin COPYRIGHT(C) 2002 By Kujyou Kimito -------------------------------------------------------------------------------- -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#6 --------------------------------------------------------------------------------  先ずは、部屋の掃除・・・だな。  案の定、出るわ出るわ。、  俺がここをたった4日空けてるあいだに、盗聴器4つ、カメラが5台に、レコーダーが3台ですか。  随分頑張りましたね。    全てを壊したのち窓を空け、全部を外へ放り投げる。  これでようやく落ち着ける。    そしてちょっとドアの外に居てもらったリョーコちゃん呼ぶ。  「もう良いのか?」  何をするかは言って有る。  「うん、目につかないような奴は、こっちもそれなりの装備がないとどうにもならないしね」  そう答えると、リョーコちゃんを腕の中に抱き寄せる。  「寂しかった?」  額同士をこつんっとくっつける。  「・・・当たり前だろ」  ちょっと拗ねたような声、照れてる照れてる。  「ごめん・・・お詫びの証」  「あ・・・んん・・・んふ・・・」  深い口付け、舌を絡ませ合う。  ぎゅっと抱きつく手に力が篭る。    リョーコちゃんの足の間に俺の足を入れ、腰を強く抱き、リズムをつけて、前後上下に揺り動かす。  薄いパジャマの布と俺のスラックスの布がこすれ、リョーコちゃんの腰が、俺の動きとは関係無く踊る。  「んん・・・んふんっ・・・ふんんっ・・・」  俺は、腰をリョーコちゃんの足の間へと入れてゆき、天を向いている<俺>で、リョーコちゃんを布越しに突き上げた。  自分を突き上げているその固いものが何かが理解できたリョーコちゃんの顔がさらに赤くなる。  赤くなるが、腰の動きは止まない。  いらしくくねり、そしてえぐり込むように俺をこすりたてて来る。  俺のものは、確実にリョーコちゃんの固くしこっている肉牙をつつき、押しつぶしている。  リョーコちゃんの腰が的確にそこを擦りたてられるたびにイレギュラーにはねる。  「ああっ・・・テンカワ、あたし・・・おまんこ・・・擦られてるだけなのに・・・こんなに・・・こんなに気持ち・・・良いよぉ・・・」  「リョーコちゃんもっと腰を動かして」  「テンカワは気持ちいいのか?」  「良いよ、リョーコちゃんのおまんこで擦られておれのちんちんも気持ちいいよ」  「んん・・・ふんん・・・ああっ・・・そんなに強くしたら・・・来る・・・」  切羽詰まって、リョーコちゃんの俺の背中に回った手が、俺の背中に爪を立てている。  「良いよ、イッていいよリョーコちゃん」  「テンカワ・・・アキト・・・アキトっ・・・イクっ・・・イクっっ!」  ガクガクと腰を打ち振るい、リョーコちゃんがオルガスムスへ達した。  俺は、腰をしばらく動かしたまま、リョーコちゃんの唇を再び吸いつづけた。    こんなものは、自慰と同じ、代償行為だろう。  けれど、その行為に恐怖を感じているリョーコちゃんには、必要な慣れてゆく過程だと俺は思う、だからもう少しリョーコちゃんにはバージンのままでいてもらおうと思う。      「ね、リョーコちゃん  俺の布団へ寝かせたリョーコちゃんの目が正気づいたとき、俺は、彼女の名前を呼んだ。  「ん?」  「明日からトレーニングをしたいんだ、付き合ってくれる?」  「いいぜ、どうせ暇だからな」  「良かった、一人でトレーニングっていうのは、つまらないからさ」  「そうだな・・・で、お前四日間もどこほっつき歩ってたんだよ」  「うん・・・この四日間、俺は遺跡を回収していたんだ」  声をひそめ俺は、そう口を開いた。    「遺跡を・・・そうか、やつらに渡さない為か?」  「うん、その通り、そうすれば、やつらはボソンジャンプの研究をすることすらできないから、かなり時間を稼げるって思ったんだ」  「でも、おまえ一人でか? どうしてあたしを連れていかなかった」  「一人じゃないよ、イネスさんと一緒だった。  リョーコちゃんを誘わなかったのは、ごめんあやまる。  だけどリョーコちゃんは、ジャンパー体質じゃないから誘えなかったんだよ。  回収にはボソンジャンプを使って行ったからね」  「そうか、それなら仕方ね〜な」  「その時にさ、ナデシコにジャンプして遺跡を回収した後、やつらがジャンプした来たんだ。  それを俺は、遺跡を操って太陽へ飛ばした。  ・・・俺自身そんなことができるなんて、そのときまで全然わからなかったのに。  それが、当たり前のように頭が動いて、遺跡をコントロールしたんだ、殆ど無意識のうちにさ。      ・・・そしたら俺は、何者なんだろうって思っちゃってさ。  自分自身が・・・気持ち悪かった。  俺って人間かよって・・・。    その精神的ダメージから復活するのに3日かかったんだお笑いぐさだよね・・・」  「そっか、それでお前、捨てられた子犬みたいな目してやがったのか」  「捨てられた・・・?」  リョーコちゃんは、俺を胸の中に抱きしめてきた。  「ああ、お前には、あたしが付いてるよ、だから、んな寂しそうな目をするな、あたしは、お前のことを一人にしたりしないから、ずっとお前の側にいてやるからさ・・・だから、そんなに哀しそうな目で、遠くを見るな、あたしを見てくれよ、あたしはおまえのそばにこうして居るよ」  俺は、そのままリョーコちゃんの腕に抱かれて、眠りについた。      青い羽織に白袴姿のリョーコちゃんは、目をつむり正座している。  ここは、アカツキが指定してきた、ネルガルの研究施設に付属しているスポーツ施設の道場だ。  俺の目の前で静かに息をしているリョーコちゃんの左手には、日本刀が鞘に収まったまま握られている。    そのリョーコちゃんに対峙するように、俺は青い羽織に白袴姿で、全くの徒手空拳で、たたずんでいた。      俺達二人は、対峙したままやがて5分ほどが過ぎようとしたとき、目を見開いたリョーコちゃんの姿が霞んだ。    一瞬で抜き放たれた日本刀の軌道は、俺の腹をなぎ払らうそれだ。  だが、俺には、リョーコちゃんの動きも、その刃の描く軌道も見えている。  一歩、それだけでいい。  足を引き体を下げ、そして両手のひらで正確に伸びてくる刀身をはさみ込むようにして止める。    道場に乾いた柏手を打つ様な音が響いた。      道場の隅から小さな拍手が聞こえてきた。  「真剣白刃取りなんて、始めてみせてもらったよ、いゃ〜本当にできるんだねぇ」  アカツキが、俺達の鍛錬を一度見せろというので、こんなことをしたのだ。  俺はともかく、徒手空拳の人間に居合で向かうのは初めてなのだろう、リョーコちゃんは、肩で息をして、汗が頬に流れている。  「おめ〜は、よく平気でいられるな」  「平気じゃないさ、ただ命をチップにすることに慣れただけ」  「ちぇっ、あたしじゃ到底かないっこねぇ〜や」  「リョーコ君の剣には、迷いが有ったよね」  アカツキが、タオルをリョーコちゃんへ放る。  おお、よく見えてる、流石超一流パイロット、やっぱ動体視力は、並じゃないな。  「ったりまえだ、惚れた男を死なせるつもりで、真剣ぶちかませる女がどこにいるってぇ〜んだよ」  タオルを受けとり顔をぬぐう。  「もしも、リョーコ君が本気で抜いていたらどうだったい?」  「ま、あんなみごとに白刃取りは、出来なかったな。  上に跳ぶにしてもまだ心もとないから、かなり大きく後ろに下がって、左右どちらかに転がるのが限界かな」  「ふぅん、僕なんかよりもずっと良く見えているようだね」  「それば違う、気配を読むことに慣れたんだ。  俺は五感が麻痺していたからな、格闘や剣技、それも相手を殺めるつもりのそれには、必ず「殺気」や「闘気」なんてものが乗っちまう。  だから、それを読むんだ。  ただ今の俺は、五感が回復したからその分、読みも鋭くなっているし、よく見えるのも本当だけどな」  「ははは、君は本当に強くなったようだね」    「・・・前は、好きでなった訳じゃない。  だが、今は・・・それを取り戻したいと願っている」  「面白いものを見せてもらったよ、じゃ僕は仕事があるからねエリナ君とプロスペクター君に怒鳴られるのはごめんだからさ」  「ああ、じゃあな」  「なんだよぉ、アカツキ鍛錬に付き合うんじゃ無かったのか?」  リョーコちゃんが、無茶を言う。  アカツキは、ネルガルの会長だよ?  「運動不足気味の僕じゃ君たちに付き合うのは、無理無理。  テンカワ君もいきなり全開は、止めておくんだよ」  「ああ、オーバーワークでへたるのはゴメンだからな」  「じゃ、そういうことで」  グレーの渋いスーツに包んだ身を軽くひるがえし右手を挙げると、アカツキは、軽い足取りで道場を出ていった。  「デモつうのは、エステに乗ってても、生身でも気疲れするなぁ・・・で、アキトなにから始めるんだ?」  「最初は、ストレッチからだな、体を解して、それからとりあえず10キロ程度走る、それが終ったらまたストレッチ、それをとりあえず今の体力だと1、2セットかな」  「ずいぶんと地味だな」  「なにをするにしても、まず体力をつけないと話にならないよ、こんな貧弱な体じゃぁね、少なくとも体重を10%増やしてそれを全部筋肉にしちまわないとさ」  俺は二の腕まで羽織を捲り上げると力こぶを作ってみせるが、筋肉は、それなりに盛り上がるものの、血管は、浮き上がらない。  「それをプロテインだのナノマシンだのを使わずにやるのか?」  「うん、そうじゃなくちゃ意味がないよ、体をいじめてつけた力以外は、本当に必要なときに役に立ってくれないからさ」  「判った、付き合うっていっちまったからな」  「うんそれなんだけどさ、リョーコちゃんには、トレーナーをして欲しいんだ、無理をしたり、へたったときに喝を入れて欲しいんだ」  「あたしがトレーナー?」  「他にそういう事が出来そうな人って居ないんだよね」  「・・・イネスさんとかルリは、どうなんだ、イネスには話したんだろ?」  「ああ、それが遺跡の演算ユニットに夢中になっちゃって、月のドックでお篭りさ」  「あちゃぁ、目の前にニンジンぶら下げちまったんだ」  「その通り、目の色を変えて、解析に勤しんでるよ。  ・・・それからルリちゃんには・・・できれば話したくない・・・」  「・・・そうだな、ルリには、きちいかもしれねぇ・・・あたしだって・・・」  リョーコちゃんが俺の背中へ抱きついてくる。  「お前の背中大きいな・・・こうしてるとあたしは、安心できるよ、だけど倒れそうになったらあたしに寄りかかってくれよ、あたしが支えてやるからよ」  「うん・・・そうさせてもらう」  俺は、俺の胸の前で組まれたリョーコちゃんの手に自分の手を重ねた。     -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#6 Fin COPYRIGHT(C) 2002 By Kujyou Kimito -------------------------------------------------------------------------------- -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#7 --------------------------------------------------------------------------------  そろそろ抑留生活も終わるんだよな・・・。    ネルガルのセキュリティーサービスと契約をした俺は、早急に体を作らなくてはならない。  10キロのランニングでへばっていた体は、3週間程で、ストレッチとランニングを3セットこなせる程度の体力をつけることができた。  その間、リョーコちゃんは、トレーナーとして、おれの健康管理までしてくれた。    その3週間は、ネルガルの開発陣が、俺の渡した設計資料を形にする為に必要な時間でもあった。  イネスさんは、相変わらず演算ユニットとお友達っ☆ 状態である。    個人用ジャンプフィールド発生装置、個人用ディストーションフィールド発生装置、そして、それを応用した、ディストーションエッジブレード。    そしてそれらの装置のエネルギーは、遺跡からボース粒子として供給されるのである。   さらには、それを機動兵器に応用したアルストロメリア、そして俺の翼である<スーパーエステバリスwithサレナフェーズ2>の仕様も決まり、製造段階へ移行しつつあった。    さすがに、ユーチャリスは、今現在、宇宙軍用の<量産ND>シリーズ4隻が進水を待っている状態の為、ドックの手配が出来ない、設計を再度検討するという段階へ入っていた。  どうせ、この量産NDシリーズは、宇宙軍の縮小が決定すれば、キャンセルがかかる。  その量産NDシリーズの部品を流用できる部分は流用して、ユーチャリスは、作られたのだ。    そういえば、この時期に、そんな政治工作ができたのは、クリムゾンだけなんだったなぁ・・・いっその事・・・頭を叩き潰すか?  それにクリムゾンが消滅すれば、火星の後継者へ資金は、確実に減る。    だが・・・どうやって・・・ああ、それならラピスがやっぱり必要だ・・・プロスさん達が早く見つけてくれると良いんだが・・・。    ちっ・・・俺は、結局ラピスを道具として見ているのかっ!  くそっ、俺も奴らと少しも変らないじゃないか!!  ちくしょう!  ちくしょう!!    どす黒い感情が、おれの心の中で渦を巻く。  闇へと堕ちる感覚が俺を支配する。    そうだ、俺は、闇の公子。   「Prince of Darkness」    ・・・テンカワアキトだ。    闇へ堕ちるならば本望、その闇をも取りこみ、俺は、強くなってみせる!        「あのねアキト」  朝、食堂でユリカに掴まった。  かなり露骨に避けていたから、他のクルーの人たちは、またやってる程度にしか思っていない、とミナトさんもリョーコちゃんも言っていた。  「悪いなユリカ、俺、この後用事があるんだ」  「・・・ルリちゃんを引き取るって話しどうするの?」  ルリちゃん、できれば俺だって、すぐにでも押したお・・・い、いかん、本音が・・・すぐにでも、一緒に暮らしてやりたい。    でも、それは、やつらの野望を俺の野望で打ち砕いてから、ゆっくりじっくり時間をかけて、体を開かせ、セックスの快感をその青く幼い体に刻みつけて、俺のとりこにして、白皙の肌に、ピンク色のラビアとクリトリスが綺麗なんだろうなぁ、じっと見つめたらきっと恥ずかしがって、その肌もピンクに染まるのかなぁ・・・だからちがうつ〜の!  ってな事を考えのたのは、一瞬だった・・・筈。    「ん・・・ああ、よく考えたらやっぱ、ミナトさんに任せたほうが良いって思うんだ。  ルリちゃん、これから女の子から女になって行く年頃だろ?  俺と一緒になんて暮らしたら、色々不味いことがあるだろ?」  そうだ、今度は絶対に俺、我慢するつもりなんてないしな。  大変だぞ、そうなったら一日中セックスやりっぱなし・・・ああ、ダメだ、半立ちになっちまった。    カウンターに寄りかかって・・・っと。    「でも・・・それにアキト、屋台を引くって話はどうしたの?」  「それも、延期だな、やらなきゃならないことが出来ちまった」  「あたしは、どうしたらいいの?」  必死の瞳で訴えてくる。  でもなユリカ、俺は、お前の気持ちに応えてやれるほど純粋じゃなくなっちまった。  ごめん。  「ユリカ、俺は、お前のなんだ?」  「王子・・・様・・・だよ、ずっとアキトは」  「違うな、それはお前が勝手に作り上げた幻想であって、本当の俺じゃない」  「誰だって、好きな人の幻想は、心に抱くもん!」  「それじゃあ、いずれ二人とも辛くなる。    これは、ずっとお前に言おうと思っていた事なんだユリカ。  お前は、本当の俺でなく、お前の作ったテンカワアキトという幻想に恋をしているだけじゃないのか。  俺には、そうとしか感じられない。    お前は、そのギャップをどう埋めるんだ?  そしてそれを埋める努力をしたのか?    俺にそれを求めるのはお門違いだと思わないのか?    逆にユリカお前に聞くぞ、本当の俺は、ここに居るテンカワアキトは、お前が幻想を見ていることに気がついている俺は、どうしたらいい?」  「・・・アキト・・・私の事キライなの?」  縋るような瞳。  思わず腕が、目の前の存在を抱きしめようと、わななく。    ダメだ!!  今、こいつを抱きしめたら、俺もこいつも永遠に答えが出ない。    「誤魔化すな! お前は、そうやっていつも本当の答えを出すのを誤魔化している、もうそんなロジックのすり替えは、止めるんだ。  俺がそのすり替えに気がついちまった以上、そんな誤魔化しはもう効かないし、おれも誤魔化されるつもりは、ない。    俺が聞きたいのは、お前の抱いている俺に対する幻想をどうするかだ。  俺がお前の事をどう思っているかは、関係ない!」  「・・・だって・・・」  「はいはい、アキト君も、女の子をそんなに追いつめたらダ〜メ」  突然、ヒカルちゃんが、二人の間に割り込んできた。  「でもねぇヒカルちゃん・・・」  そう言った俺の唇へヒカルちゃんが人差し指を乗せてきた。  「リョーコが、アキト君が<まだこねぇ〜>って騒いでたわよ、さっさといかないと、おへそを曲げちゃうかもよ」  「・・・ふう・・・わかったよヒカルちゃん。  なあユリカ、ちゃんと答えを考えておいてくれよ、急がなくてもいいから、きちんとしたごまかしの無い、お前の気持ちを俺に示してくれ、俺がお前に対して本当の答えを出すのは、それからだ」  俺は、そういうと、コックの白衣を脱ぎ、リョーコちゃんの待っているだろう検問所へ向かって走り出した。      「アキトぉ・・・行っちゃった・・・」  ユリカは、アキトの背中を見送ってしまう。  「はぁ、なんかアキト君、いきなり貫禄ついたよねぇ」  「・・・わたし、そんなに・・・押し付けてたかな?」  「う〜ん、どうかなぁ・・・多かれ少なかれ、そういうのってあると思うよ、あたしはね、でも・・・」  「でも?」  「艦長の想い方は、あたしだったらきっと耐えられない。  アキト君の言うとおり、艦長は、自分の幻想に恋しているだけだと思うよ。    本当のアキト君を見てあげないと、アキト君が可哀想だよ。  アキト君、艦長のアキト君を想う気持ちに応える為に懸命に努力したのに、それをするのが当たり前、私はアキト君に愛されて当然なんて思われたら、アキト君立つ瀬ないよ。    艦長は、愛されて当然だって思うのかもしれないけど、私には、艦長の気持ちにアキト君が応えてあげる必要なんて一つも見えてこないもの。    多分、クルーの全員がそう思ってるんじゃないかなぁ。    自分のしてきたことをもう一度よ〜く、見直してみた方が良いよ。    それも、自分の視点でなく、アキト君の視点で、じっくり時間をかけて、人に言われたからって直してもそういうのって結局もとに戻っちゃうしね」  「・・・そうですか・・・わたし、アキトに・・・」  「ダメダメ艦長、アキト君は、別に艦長を拒絶した訳じゃないよ。    私は、拒絶しても当然だって思うけど。    だいいち、彼には、その資格が十分あるもの。  解る? 艦長、あなたは、周りからそういう風に見られているの。  自分が周りからどう見られているのか、すこし冷静に考えた方が良いよ。    それでも優しいねアキト君は。    彼は、実在している自分を見てくれって、それでも言っているんだもの。  艦長が作り出した艦長の心の中にしかすんでいない、テンカワアキトじゃない、自分をね・・・それから艦長は、短絡的に結論に飛びつく癖をなんとかしないと、本当にダメになっちゃうよ二人の仲・・・」    ヒカルは、そういうと、食堂から出て行ってしまった。  後には、一人、カウンターの前に肩を落したたずむユリカだけが残った。      コンコンと軽くドアをノックする。  時間は、もう夜の10時を回っている。    「どなたぁ」  「テンカワっす」  「あらまぁ・・・夜這いなら、かける場所が違うんじゃない?」  「いゃあ、ここであってるっすよ」  頭に手をやりながら、にかっと笑う。  「・・・ふぅん、その笑顔でリョーコを落したのね」  おっ、ヒカルちゃんは、なかな手ごわい、再起動まで2.1秒か。  それにしてもこの時間に、なんとも色気の無いジャージ姿ですか・・・。  「ま、いいや、立ち話もなんだし、入って。 いいよ〜」  「おじゃましま〜っす」  ヒカルちゃんてガードあんまり固くないなぁ。    「今朝は、どうも助け船をいれてもらっちゃって」  「あ、いいの、いいの、リョーコが呼んでたのは本当だし・・・アキト君艦長、あんまり追いつめたら、ダメだよ」  「で、お礼を持ってきたんすけど?」  ちょっと有名どころのショートケーキを買ってきた。  その箱をローテーブルの上にちょこんとのせる。    「うううん、この時間にケーキかぁ、カロリー高そうだなぁ」  顎に手を持っていき、考え込むポーズをとる。  「食べた後で、激しい運動をするって手もありますよ」  「・・・もう、アキト君たらえっちさん、そういう運動は、リョーコとやりなさいリョーコと」  「リョーコちゃんとは、一戦交えてきましたよ、どうすか、一戦します?」  交える意味が全然違うけど。  リョーコちゃんとの一戦は、木刀を使っての乱取りのことだし。  その後で、えっちしたけど、まだセックスまではいってない。  「う〜んとね・・・食べてから考える」  「あ、それがいいっすね」    ああ、ヒカルちゃんの煎れてくれた紅茶が美味しい。  「ヒカルちゃんてコーヒー党かと思ってた」  「ああ、コーヒーは、眠気覚ましに飲むがぶ飲み用のやつしか置いてないよ。  あたし、お酒あんまり飲まないし、紅茶は、美味しい葉っぱは、本当に美味しいから」  「へぇ・・・」  「ねえ、アキト君」  ヒカルちゃんがフルーツタルトを齧りながら聞いてくる。  「なんすか?」  「艦長の事、もしかしてあの場で振る気だった?」  「・・・俺は、あいつに振り回されてきましたからね、振り回し返してやろうかなって思ったんですよ・・・でもユリカが諦めてくれたら、それでも良いかなって思ったのも本音っすね・・・へへっ、ひでぇ奴ですね俺って」  「そんなことないと思うよ。  艦長の妄想は、かなり重傷だし、あれには巻き込まれたくないもの。  アキト君は、良く相手をしてあげてるって思うよ」  「昔っから、電波入ってるんじゃないかって程酷かったっすからね、あいつの妄想は・・・相手をするのも疲れたかな・・・」  「あはぁん、それで、リョーコだのハルカさんだのと寝たんだ?」  あ、きっちりバレてるのね。  それでよく助け船出してくれたなぁ。  「リョーコちゃんは、まだバージンっすよ」  「へ?」  「バージンです。  リョーコちゃん・・・なんか男を恐がってるんですよ・・・無理にしても、俺だけ気持ちよくなるだけだし、そういうのつまんないでしょ? 二人とも気持ちよくならないと」  「それで、あたしとしたい訳?」  「・・・したくないって言ったら嘘になっちゃうっすよ。  したい理由は、ヒカルちゃんが可愛いからですけどね」  しれっとした口調で、言った後で、ニヤリと笑う。  「うはぁ、その邪な笑い、アキト君、悪役みたいかっこ良い!」  あ、ダメだつい闇の公子の笑いを出しちまう。    「・・・ああっと・・・そっか、う〜ん、別にいいよアキト君とならえっちしても、でもね、あたしの人生に責任を取ってくれる?」  「責任っすか? こんな青二才にその言葉は荷が勝ち過ぎっすよ」  「どこが青二才なんだか・・・ひと月くらい前からアキト君、人が変ったよ、全然優柔不断じゃなくなったし、すっごい眼光が鋭くなったし、なんか自信に満ちあふれてるって感じがするもの・・・それまでは、艦長に振り回されても当然かなって思ってたけど、今は、艦長なんかには勿体ないって思ったりするし・・・それにさ、どうしてかなアキト君、目がね、すっごい寂しそう、特に艦長を見る時の目が・・・それって懐かしい昔を思いだしている時の老人の目だよ。  なにがあったの? ・・・リョーコは、知ってるんでしょ?」  さすがマンガ家だ、良く人の観察をしてる。    「・・・うん、リョーコちゃんには、一番始めに話したんだ・・・だから、おれに協力をしてくれている」  「ふぅん・・・聞いたら、後戻りできそうにないね」  「聞かないほうがいいっすよ、気持ちの良い話じゃない・・・人生観変っちまうかもしれない」  「・・・そっか、それじゃまた今度にするね」  おいおい。  仕方ないな、いきなり落せるとはおもっていなかったし。  「じゃ、俺、帰ります」  「え・・・えっちしてがないの?」  「責任取れないっすよ、いいんすか?」  「一度やニ度セックスしたくらいで、責任とれなんて、本気で言うわけないじゃん・・・だいいち、あたしがあなたに抱かれたくなっちゃってるしね」  そういうと、立ち上がりかけた俺を座らせ、そして自分から唇を重ねてきた。    舌が入ってくる。  お、こういうのもけっこう新鮮だ。  でも、ヒカルちゃん甘い。    俺は、入ってきた舌を軽く噛むと、舌で巻くように捉えて、吸いたてる。  その内に、かるく肩にかかっていた手に力が入ってくる。    ジャージの上から、お尻を揉みしだき、腰をおれのあぐらをかいた膝の上へ誘導する。  俺の肩に手をかけて、前かがみの不安定な姿勢になっていたヒカルちゃんは、俺の誘導で、簡単に、膝を床につき、膝に上に足を開いて乗ってしまう。  姿勢が安定したひかるちゃんは、両手を俺の首に回し、さらに抱きついてくる。  俺は、舌を吸いたてながら、膝を揺すり始める。  もちろん、膝でヒカルちゃんを刺激する為だ。  腰を抱きしめ、ヒカルちゃんが逃げないようにして、その腰を抱く手にかける力のリズムと、膝を揺すりあげるリズムをゆっくり合せて行く。  最初は、腰を膝に擦り付けられる事に抵抗をしていたヒカルちゃんだったけど、その内に、俺が動かさなくても自分から、膝頭の固いところへ、ぐりぐりと自分から押し付けてくるようになった。  「あっ・・・アキト君・・・膝が・・・んんん・・・んんん・・・」  「いやらしいなぁ、ヒカルちゃん自分からおまんここすりつけて、そんなにセックスしたかったんだ?」  「だって、一年以上だよ、してないもん・・・んん・・・せっくすしたい、おちんちん欲しい・・・んんっ・・・あんんっ・・・アキト君のおちんちん・・・欲しいいん・・・んん・・・イク・・・んんんんっ」  最後は、俺にぎゅっと抱きつき、膝に腰を押し付けて、細かく左右へ揺らして軽いオルガスムスへ達した。      脱力して、いるヒカルちゃんを腰を上げたまま突っ伏すように畳に下ろす。  そして、おれは、後ろへ回ると、ペロンっと、ジャージごとぱんつも引きおろしてしまう。  おお、おまんこから、ぱんつまで糸が引いてら、うわぁ、ビラビラがピンク色に染まって、ヒクヒクしてる。  「・・・後からするのぉ?」  「ダメッすか?」  スラックスとトランクスを脱ぎ、既に臨戦態勢の俺をヒカルちゃんのピンクの入口にあてがう。  「あっ・・・後ろからは・・・初めてだ、あたし」  「意味は違うッすけど、バックバージンいただきっすね」  「お尻でするときは、ちゃんと浣腸しないとダメだし、コンドームつけないとダメだよぉ」  「だから、意味が違うって言ったっすよ」  「うん、判ってるよ」  ヒカルちゃんて、この手のはぐらかしの間が絶妙なんだよなぁ。  そうおもいつつ、腰を進めて行く。  にゅるっという感じで、俺の先端が飲み込まれ、熱いひだに包まれる。  「ふんんっ・・・」  それだけで、ひかるちゃんの背中が反り返る。  俺は、いつもと違う抵抗を感じながら、腰を進めて行く。  あ、俺の反り返りと、膣の曲がり方が逆になっているから、こんなに抵抗があるのか。  背中から、前に手を回し、Tシャツの上から胸を掴み、回す様に揉む。  ああ、なんか、胸のたっぷり感が違う、ヒカルちゃんってこんなに胸が大きかったかって思うほど、胸が揺れる。  最後まで押し入れて、ゆっくりと抜き出す。  抜き出す時の方がヒカルちゃんは気持ちがいいらしい、背中が仰けぞってくる。  「ちんちんを抜かれる時の方が気持ちが良いの?」  「うん・・・お腹の中のものを持って行かれちゃうような感じで・・・くふん・・・気持ちいいの・・・あっ・・・あっ・・・」    俺のストロークが、勝手に早くなる。  「あっもっとゆっくりして・・・」  「ごめんヒカルちゃん俺、一回出したい」  「もう・・・じゃあ、おまんこの一番奥に・・・うあっ・・・ぎゅって突っ込んで・・・んふんぁ・・・ちゃんと子宮の中に注ぎ込んで」  「そんなの・・・解るんすか?」  「解るって言う・・・くぅぅ・・・話を聞いたから・・・どうかなって・・・うぁぁぁぁ・・・もう少しなんだけどな・・・」  「ごめん、俺、もう・・・ダメっす!!」  ぐっと腰を突き込み、固い子宮口を突きあげ・・・そしておれは、ヒカルちゃんの中へ思いきりザーメンをたたき込んだ。  「ああっ・・・熱いぃぃん・・・んんっ・・・まだ出てる・・・んん・・・んふ・・・くんん・・・はぁぁぁ・・・」  俺は、背中に抱きついたまま、腰もそのまま動かさずに回復を待つ。  「子宮にザーメンをぶちまけられた感じ判ったんすか?」  「う〜ん・・・なんか熱い感じがおなかの奥に広がる感じは判ったよ・・・もう一回してもらうと解るかな」  「判りました、じゃこのまま二回戦いきます」  「え? だって・・・抜いてないし・・・固いままって反則だよぉ」  「2回目は、余裕があるっすから、飛ばしますよ」  「お、お手柔らかにぃ・・・んんっ・・・はん・・・はん・・・いきなり全開・・・はん・・・はん・・・なんて・・・」  パンパパンっという小気味の良いリズムで肉と肉がぶつかり合う音が響きはじめた。    「あん・・・ああん・・・もっと・・・もっと・・・んんっ・・・アキト君・・・クリトリスいいの・・・クリちゃんが気持ちいい・・・もっと、もっと気持ちよくしてぇ」  ヒカルちゃんは、自分の手で、クリトリスを弄(いら)いながら、腰を左右へ揺する。  「そしてヒカルちゃんの膣の中が急に狭くなった感じがした時、俺は凄まじい締めつけを先端と、根元に感じた。  その締めつけがゆっくりと俺を搾り取るように移動して行く。  「ああっ・・・イク・・・イクぅ・・・アキト君・・・あたし・・・イクぅぅうううううううっ!!」  その締めつけは、次々と根元から先端へと波打つように現れ移動してゆく。  そして、ヒカルちゃんがオルガスムスを迎え、果てた時、俺も二度目だというのに堪え切れず、そのまま放ってしまった。    その締めつけは反則ですヒカルちゃん。    「ヒカルちゃんのおまんこすっげぇ気持ちよかった」  「本当に?」  「最後の締めつけがね、二度目なのに簡単におれもイッちゃったし」  「それは、アキト君の修行が足りないんだよきっと」  「ああ、やっぱり?」  「でも、久しぶりにセックスして気持ちよかった。  すっきりして、マンガ描けるよ、これで・・ね、アキト君、ときどき相手してくれる?」  「いいっすよ、こんな粗品でよければ、いつでも」  「えへへ、じゃお願いするかも・・・ねえ」  「なんすか?」  「ん、やっぱなんでもないよ」    ———ねえ、アキト君、あなたの背負ってるモノ、少しは軽くできたのかな・・・あたし。     -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#7 Fin COPYRIGHT(C) 2002 By Kujyou Kimito -------------------------------------------------------------------------------- -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#8 --------------------------------------------------------------------------------  『ヤマサキヨシオ、34才、元木連優人部隊技術開発部生体跳躍改造微小器機開発主任。  和平合意後、地球連合宇宙軍航宙技術廠に招聘されるが、それを固辞し、木連に残留。  現在、行方不明』    「この男が、もっとも危険な研究者ですか?」  「そうだ、このにやけた面の裏に、外道の鬼面が隠れている」  総支配人プロスペクターのオフィスに俺は居た。    「とはいえ、影も形も見つからないのは、表での話。  もちろん、こういう連中が雇われる場所というのは限られていましてね」  プロスペクターは、ウインドウに、いくつかの企業の「裏」の研究施設の所在地を表示してみせた。  「判っている、クリムゾン、明日香インダストリー、マーベリック、そしてネルガル、そんなものだろう」  「ま、わが社に居ないのは、自明の理でしてな、なにしろ木連の方たちからは嫌われていますから」  「そうだな・・・するとやはりクリムゾンにいる確率が一番高いということか?」  「そこで、一つ<闇の公子>と呼ばれていたらしいテンカワさんに、仕事をお頼みしたいわけです」  なるほど、初めてのミッションという訳か。    「テンカワさんは、わが社の内部事情にも、ご精通をなさっているようで、そこで、社長派の重役の一人が、研究施設を私(わたくし)しておりまして困っているんですよ。なにしろその研究施設では、マシンチャイルドの研究なんて、非合法のものをしているようなんです」  「ラピスが見つかったのか?」  「はい、場所は・・・ここです。  移動の足は、用意してあります。  装備は、好きなだけ持っていってかまいません」  「研究者の処遇は?」  殺しても良いのかということだ。  「おまかせします」  眼鏡の奥の瞳が鋭さを増す。  「・・・判った」  「では、お願いします」      どこにでもあるワンボックスカーに、極普通の服装。  しかし、車のナンバーも身分証明書は完全な偽造。  車の色すら、変化させることができる。    金髪の上に長髪のカツラをかぶり、そしてカラーコンタクトで碧眼へと変える。    サセボから、アソの山中までのドライブ。  良い時間だ、夕闇があたりを押し包みはじめていた。    目的の場所の手前で車を止め、後部座席へ移動し装備を整える。  窓ガラスは、もちろん遮光フィルターがかかっている。  個人用ディストーションフィールド/ジャンプフィールド発生装置。  人工筋肉による倍力アシスト機構のついたインナーを苦労して付け、燃料電池式のバッテリーをつなぐ。  防刃防弾繊維で作られた、戦闘服をその上から着け、ナイフを始めとする装備を一つ一つ点検しながら身につけてゆく。  腰には、山刀がフタ振り、そして胸には、大型ナイフ(これは弾よけも兼ねている)。  右脇のホルスターには、9ミリパラベラム弾を使用する自動拳銃。  そして、左脇のホルスターには、ライフル弾専用のリボルバー拳銃。  その上に、防刃防弾の黒いマントをまとい、体形を全くわからなくしてしまう。  さらに、暗視機能のついたバイザー。    それだけの装備を着けても、動けるのは、ようするに倍力機構のおかげである。  燃料電池バッテリーは、通常使用で30時間もつ。    闇にまぎれ、車から降り、そして一見工場にしか見えない、施設へと3メートル近い鉄格製の塀を飛び越える。  すべては倍力機構の賜物であり、着地の際の足音すら響かない。    ほっと一息、この施設内への侵入が一番厄介だったりするのだ。    中の人間どもを最初から容赦などするつもりはないが、警備室へ入り込む前に、阻止装備に発見されるのは願い下げというものだ。    俺は、頭に入れておいた侵入経路を小走りに、警備室へと辿り着く。  胸のホルダーから、金属製の注射器を抜き出し、針を通気口へと差し込む。  俺自身は、口に人工えらをくわえ、自分の吐いた息と混合しエラから取り込んだ酸素を呼吸する。    薬液を室内へ2滴ほど垂らし、数十秒待つ。  そしておもむろにドアノブへ手をかけて引き開ける。    制服姿の警備員が7人ばかり、ぐっすりと熟睡中。  あしたの昼までは絶対に目を覚まさない筈だが、おれは、さらに、口の中に一滴づつ薬液を垂らして回った。  すべての阻止装置を止め、監視カメラの録画も止める。    そして警備室を後にし、施設内部へと侵入する。  一階は、工場に偽装するためのダミーの機械が置いてあるだけだ。    地下への階段へと急ぐ。  三層を駆けおり、生体実験施設へと続く扉の前に立つ。  俺は、リボルバーを抜き出し、鍵へ向かいトリガーを絞った。      培養槽が立ち並ぶ光景を予想していたおれは、少し裏切られていた。  そこには、ただ扉が並んでいるだけだった。    一つ一つの扉を開け放ち、中を確認してゆく。  その途中で、誰何の声をあげるような輩には、容赦なく9パラをお見舞いしてやる。  もちろん、男だろうと女だろうと、関係無い。  サイレンサーなんてもんがついていると、距離が離れたなら当たらないが、そんなことが問題になるほど、その一つ一つの部屋は広くない。    次々と扉を開け放つが、そこには、全く人影はない。  ただ、非人間的なパイプベッドと、パイプ椅子が置かれているだけだ。    「なんなんだ、ここは・・・」  思わずそんなことを口にしてしまった。  まるで隔離病棟の様だ。    「どっちにしても、人間的な配慮は、全く欠けているな」  「当然さ、あれらは、人間じゃないからね」  さっきから感じていた気配は、こいつだったか。  背後からかけられた鈴の音のような、透明感のあるソプラノに、俺は慌てずに、振り返る。  俺の目前には、20代半ばに見える女が、飾り気のないブルーのワンピースに白衣を、羽織って立っていた。  「誰だい君は?」  短く刈った頭髪は、所々に深紅のメッシュの入ったシルバー、そして片目はアンバー、もう片方は砂色をしている。  ・・・オッドアイというのは、始めてみたな。  整った眉目に薄い唇。  透けるように白い肌。    その全体の印象は、そうまるで妖精だ。  だか、その両の瞳のじとっとした視線は、俺をまるで品定めをするかのごとき、奴らと同類の、人を実験動物としてしか見ない外道の物だ。    「ラピス・ラズリを譲り受けにきた。短い間だろうが、俺のことは<闇>とでも呼べ」  「闇ねえ・・・」  その口元が嫌らしく歪む。  とても妖精の微笑みとは言えぬ、邪な人を嘲(あざけ)る嗤(わら)いだ。    「で、闇さん、ホシノルリは、元気かな?」  なに・・・こんな奴が、ルリちゃんをどうして知っている?  いや、カマをかけてきているのかもしれない、ラピスの確保が先だ。  「ラピス・ラズリを出してもらおう」  「人の質問に答えない気、あんたの力が如何ほどのものか、ここでためしてもいいんだよ」  こいつ、マシン・チャイルドじゃないのか?  「ならば、試してみるかっっ!!」  倍力機構で強化された左足の前蹴りは、5センチ厚のヒノキの板を蹴り砕くはずだ。  少々いらついていた俺は、手加減無しにそれを放つ。  倍力機構は、おれの神経信号を先に読み取り、その蹴りを加速させる。  それは、常人の目には、絶対に捉えられない一撃となる。    だが、その女は、一歩引き、腕をクロスさせ、平然とそれを受け止める。  「おどろ・・・ぐぅぅ」  バカが、一発で攻撃が終るとでも思ったか。    受け止められるのを確認した俺は、その勢いが止まることを前提に、右フックをこめかみめがけて打ち込む。  女は、何かを言いかけたが、こめかみを革のグローブの拳で打ち抜かれ、そのまま前のめりに倒れ込む。  その倒れ込もうとする女の顔めがけ再び前蹴りをたたき込もうとしたとき、俺の手に子どもが縋っりついてきた。  薄紫銀の髪に、アンバーの両眼を持った、俺の知らないマシン・チャイルドだ。  「まって、ベルン(トーベルンナイト)をいじめないで」  「下がっているんだ、こいつは・・・」  「外道の研究者か?」  「違うとは言わせん!」    「だめ、ベルンをいじめたら私がゆるさない!」  薄紫銀の髪の妖精が、俺の目の前に立ちふさがる。  「いいんだ、アム(アメジスト)わたしは・・・」  「だめ、ベルン死にたがってる。そんなのダメ、みんなが言ってたよ、生きたいよって、ベルンは強いもの、かってに死んだらだめ」    「一つ聞こう、お前は、遺伝子操作をされた、人なのか?」  「人じゃないな、こんな馬鹿げた体は、人が持つべきものじゃない」  「そうか、済まなかった。どうだ、一緒に来るか?」  「行かないと言ったら、殺してくれるのか?」  「この子を悲しませるような事を言うんじゃない」  「あんた・・・強いな」  ベルンへ手を伸ばし、脇に手を入れ立たせてやる。  思ったよりも重い・・・筋肉の塊であるかのようだ  「ああ・・・この力は・・・そうだ、俺が欲して手にした力だ」  「そうか・・・ラピス・ラズリは、むこうに居る、アムと私も連れて言ってくれるのか?」  「それが、俺の今の仕事だ」      俺達は、最奥部の扉をひき開ける。  真っ暗な部屋のベッドに、小さなラピスは、座っていた。  「ラピス、さあ行こう。外へ」  「あなた、だれ?」  無表情な顔を上げ、感情の篭っていない言葉を紡ぐ。  名前をここでいうのは、はばかられる、なにしろ何処で何が動いているか判ったものではない。  「大丈夫、記録は全て消した上に、大部隊が殲滅戦をしたものとすり替えてある」  俺の躊躇を見越したのか、ベルンが言う。  「・・・やはり、IFS強化体なのかベルン?」  「その話は、ここを出てからにしよう」  「わかった・・・ラピス、俺は・・・おまえの運命だ」  「・・・運命? わたしの・・・定めの男(ひと)?」  「さあ、ラピス」  俺は、ラピスへ手を伸ばし、その手にラピスは、縋ってきた。      俺達の背後で、研究施設が激しく爆発炎上を繰り返している。  ベルンが自爆装置を作動させたのだ。  「そんなもの、普通作っておくのか?」  「所長すら知らない、証拠隠滅用の遠隔操作でしか作動しないものだ」  「陰湿このうえない仕掛けだな」  「闇などと言っている人間が言う言葉じゃないな」  「ほっとけ!」  俺は、ワンボックスを発進させながら、余分の二人を連れて帰る総支配人への言い訳を考えはじめていた。      数日後・・・。    月面、ネルガルドック最奥部  <遺跡の間>などとこの一ヶ月で呼ばれるようになってしまったそこへ、俺はボソンジャンプをした。  もちろん、ジャンプフィールドジェネレーターと、パーソナル・ディストーションフィールドの調子を確かめる為である。    決して、アイちゃんと逢い引きをする為ではない・・・って誰も信じねぇか。      「パーソンコードNIC0005893:テンカワアキト、目的地、遺跡の間、時間軸調整0.00・・・優先ジャンプ許可・・・いらっしゃいお兄ちゃん!」  俺がジャンプアウトすると同時に、イネスが、俺を抱きしめてきた。  Tシャツだけの胸に顔が埋まって苦しいってば。  「・・・アイちゃん・・・苦しいよ、ちょっと緩めて」  「だって、お兄ちゃん一週間に一度しか来てくれないなんて・・・研究が全然、捗(はかど)らないじゃない」  イネスは、ぐいぐいと薄いプリーツスカートの腰を俺の腰へ押し付けてくる。  「逆じゃないの?」  「だって・・・新婚の新妻をこんな岩戸に閉じ込めておいて、自分は、別のお妾さんといい事してるんですもの」  「・・・ようするに、えっちがしたいと?」  「そうよ、アイは、お兄ちゃんのおちんちんが待ち切れなくて、何度も自分でしたけど、全然物足りないの、アイは、お兄ちゃんのおちんちんがないと、研究できない」  「・・・その割には、遺跡のジャンプ解析システムは、動き出してるじゃないですか」  「だって、システムができたら、ご褒美くれるっていったから・・・」  「頑張った?」  「うん・・・ご褒美くれる?」  上目づかいに小首を傾げて、なんか、目も心なしが潤んでいて・・・イネスがめっちゃ可愛い。  「・・・可愛いよ、アイ」  「お兄ちゃぁん」  二人の唇が重なろうとしたまさにその時、邪魔が入った。  「うおっほん! げへん、げほん」  エ、エリナぁ?!  「・・・あら、あら、お妾(めかけ)さん一号のエリナさんじゃありませんか、どうなさったの?」  イネス、声が恐い。  「妾は、どっちよ! まったく人がこんな所までわざわざシャトルを乗り継いで3日もかけてたどり着いたっていうのに、わたしの旦那様は、ボソンジャンプで一瞬で着いちゃうなんて」  「まあまあ、帰りは、一緒に帰れるんだから」  「とにかく、私の目の届かないところでいちゃいちゃしないで」  「目の届くところならいいのね?」  だから、イネスさん挑発しないでください。    「出来るものならやってみなさいよ」  「やってあげるわよ」    うひぃぃぃぃぃ・・・ふ、二人して、眼のつけ合い。  顔を斜めにしてねめ付け合ってる・・・。  すんげえ迫力。  けど、このままだとつかみ合いの喧嘩になりそうだ・・・なんとか止めないとなぁ。    仕方ないなぁ。  「二人とも、キスでもするの?」  「「え?」」  「してみせて、うまく相手をリードできたら、ご褒美、あげるよ」  「い、いやよ、わたしノーマルよ」  お、エリナ本気で嫌がってる。  「本当! お兄ちゃん?!」  「ああ、キスでも、その先でもしていいよアイちゃん」  「うん!」  「ちょ、ちょっテンカワ君、イヤよ女同士なんて」  「エリナ、俺が見たいって言ってるんだ、それに、喧嘩の罰」  「だって・・・ズルいわよ、二人はいつでも合えるなんて」  「エリナのところにだってジャンプは出来る」  「呼んだら来てくれる?」  「ああ」  そう俺が頷くのと、イネスがエリナの唇を奪うのとは、同時だった。     -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#8 Fin COPYRIGHT(C) 2002 By Kujyou Kimito -------------------------------------------------------------------------------- -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#9 --------------------------------------------------------------------------------  セキュリティーサービスへ戻った俺達に、始めプロスペクターは、いい顔をしなかった。  だが、ラピス以外の二人もマシン・チャイルドであると話し、納得してもらった。  特に、ベルンは、訳ありだった。    ベルンは、身長は、155センチ、かなりメリハリのあるボディーラインをしている。  髪のメッシュは、別段染めているのではなく、アンバーとシルバーのオッドアイ同様、マシン・チャイルド処理の副産物だそうだ。  歳は、多分25,6才であろうとのことだった。  本人も、研究者達も、そんなことを気にする人間的素養は持ちあわせていなかったのだろう。  特に、体機能方面の強化が芳しくないと判断されてからは、同じマシン・チャイルドの育成を任されていたとのことだ。  ちなみに、スリーサイズは<気にして量ったことなど無いから知らん>と答えてきた。  さらに<体重については、聞くな>と機先を制された。    ・・・着るものは、女性研究者から渡されていたそうだ。    アムは、身長146センチ、年齢は、12才。  IFS強化体質マシン・チャイルドとして育成され、本来ならば、カキツバタのオペレーターへ就任する筈だったそうだ。    カキツバタは、木連に潰されちゃったからな。  以来、研究施設で、A.I.の育成業務に携わっていたそうだ。  そのA.I.は、どうやら、勝手に社長派がデータを持ち出してコピーをした思兼級のA.I.であったらしい。  本体は、別の研究施設にあったらしく、アソでは、ネットワークにつないで育成を行っていたらしい。  ・・・そのA.I.を頂くとしよう。と俺は密かに心に決めた。    「名前はトーベルンナイト、ベルンと呼ばれていた。  そうよんでくれてかまわない。    どうも、ネルガルの研究陣は、鉱物の名前を付けるのが好きなようだな。    ご承知のとおり、先天IFS強化操作を受けたマシン・チャイルドだ。  ただし、私はもう一つ強化されている。  それは、体機能の強化だ。  私の筋力は、常人の3倍ほどあるだろう。  これは、筋繊維の構造を強化してあるという話だ。  ただし、それでも鍛錬した兵士と個体の戦闘能力の差が、それほど出なかったので、体機能強化型のマシン・チャイルドの研究は打ち切られた。  現に、倍力機構を着た、アキトと私の能力は、アキトの方が上だった」  そういいつつ、目の前に置かれていた、空になっている190ミリのコーヒー缶を握り潰した。    「いや、ベルンの問題は、単に経験不足というだけだと思うぞ」  「・・・ふん、せっかく負けを認めてやったのに」  「いや、あのなベルン」  「判っている、たしかにアキトの言うとおり、経験を積めば、不覚は取らなかっただろう、けどそれで私は、殺戮マシンとして使われるようになるだけなんだ。  そんなのは・・・嫌だ」  「・・・そうか、すまん。  そこまで頭が回らなかった・・・苦しんだんだなベルン」  「アキト、それ以上、私に優しくするな・・・それがどれだけ残酷か、お前は判っていない・・・」  「・・・ベルン」  そうだな、俺は多分これ以上この二人に関ったらいけないんだろう。    「で、これからアムさんと、お二人はどうされますか?」  「研究所を逃げ出した私たちには、戸籍も無い、幸い私は女だ、体を売るという古典的な商売をすれば、日々の糧を得る程度は稼げるだろう・・・世話になったな」  「ちょっと待て」  「なんだ?」  「最初から俺やネルガルの世話にはならないと決めていたのか?」  「・・・私に優しくするなと言った」  「一人になった時に辛いからか?」  「・・・なんとでも思えばいい」  なんだ、単に拗ねてるだけじゃないか、心は子どものままか。    「はぁ・・・困りましたなぁ、私どもは、貴方を路頭に迷わす訳には行かないのですよ」  「ネルガルの秘密を知っているからか?」  「その程度は、いくらでも操作できることでしてね」  ニヤリと邪な笑いを口元へ浮かべる。  ・・・似合いすぎです、総支配人。    「その才能は、生かすべきですよベルンさんとアムさん」  「マシン・チャイルドとしてネルガルに雇われろということか?」  「その通りです、なにしろIFS強化体質の成功例は、ホシノルリさんしか居ないと思っていました。  ところが、3名も他にいらっしゃったとなれば、これはもう契約をして頂いて、ぜひネルガルで、その才能を活かす職場で、バリバリと働いていただきたいとこう考えるのは当然では?」  「・・・戸籍を用意してくれるか?」  「お安い御用です。  ベルンさんは、成人されていらっしゃるようですから、アムさんの保護者ということで、よろしいですか?」  「プロスペクター・・・さん、ありがとう」  「いいえ、あなた達への会長からのせめてもの罪ほろぼしとのことです」  「そう・・・ラピスは、どうなる」  「テンカワさんも成人されていますから、保護者として預るとのことです」  「そうか・・・良かった」    「そうですな、ベルンさんの力を見てもらう為と<闇>の力をもっと高めるために、一つお二人で組んで頂きましょう」  その総支配人の言葉に、二人で顔を見合わせる。  あ、こいつ嫌そうな顔をしやがった。    「・・・マジですか?  だって、俺は、ここに入ったばかりのド新人ですよ、総支配人」  「マジです」  おいおい。      月面<遺跡の間>のイネスの私室に当てられている居住空間・・・。    「んふ・・・んんっ・・・んんっ!」  おお、いきなりイネスの舌がエリナの喉のほうまで入ってる。  エリナは、まだイヤがってるな。    イネスは、胸を左手で揉みながら、右手は、スカートのホックを外してる。  器用なことを。  ジッパーを下げて、あらら、タイトスカートを引きずり下ろしちゃった。  また、エリナはガーターベルトに白いレースのあしらわれたシルクの下着だ。  イネスはエリナを壁際へ追いつめて行く。    そしてイネスのももがエリナのももの間に入り込み、胸を揉むリズムに合わせて、上下を始める。  「イヤ・・・やっぱり止めて、イネス」  「どうして? 気持ちいいでしょ? エリナ、ほらお兄ちゃんが見ているわよ、女同士でどれだけ、いやらしくあなたが絶頂するのか、ちゃぁんと見ててくれるわ」  「んんっ・・・イヤ、許して・・・イネス、私、本当に・・・」  「エリナあなた女同士にハマったことがあるんでしょ?」  「ちが・・・」  「それで嫌われないか心配なんでしょ? へいきよお兄ちゃんは、すけべ大王だもの、そんなの全然気にしないわ」  おいおい・・・。  ま、その通りだけど、面と向かって言われるとむかっ腹が立つぞイネス。  「本当? 女の子同士を知ってても、いいの?」  「エリナは、エリナだ俺は、別に気にしない」  「・・・ありがとう・・・じゃあ、反撃させてもらおうかしら・・・あっ・・・ちょっとイネス・・・だめ、いきなり指・・・」  イネスは、エリナが油断していたのをいいことに、パンツをおろして、指を膣へとねじ込んで行く。  指を三本もねじ込み、捻りこんで・・・エリナは、口をパクパク、腰をガクガク前後に揺すって、えっちな液を床に滴らながら、イネスにされるがまま。    「ああっ・・・どうして・・・指なのに・・・こんなの・・・」  「んふふ、ここが女の子の急所よ、このザラザラとした所を押し上げれば・・・」  「ぃひぃいいっ・・・おおぅ・・・おん・・・おん・・ダメ、それ以上は・・・イネス・・・ダメ・・・わたし・・・わたし・・・」  「もう、イッちゃうの? エリナったら、スケベな体をしてるのね」  「ちがう・・・ああっ」  「何が違うの? こんなにわたしの指を締めつけて、クリトリスを弾けそうなくらい大きくして」  「ああっ・・・イヤ、そんなこと言わないで」  「ほら、ここでしょ? ここ、ここ、ここでわたしのお兄ちゃんを何回くわえ込んだの、何回、熱い精液を飲み込んだのっ」  「あっ・・・深いよ・・・イネスもう・・・もう許して・・・アキト君が可哀想だったから・・・寂しそうだったのよ・・・どうやって慰めたらいいのかわたしには、体を開くことしかできないから、そうやって体を温めてあげることしかできないから・・・心を、暖めて上げられるのは・・・一人だけだもの・・・」  「そうよ、私だって、そんなの判っているわよ・・・だけど好きなの、お兄ちゃんが、冷たい心を、闇に染まっている心を・・・解かしてあげたいの、一瞬でもいいから、だから・・・  「イネス・・・」  「エリナ・・・」  二人の唇が再び重なる。  そして、エリナの手もイネスのスカートの内で蠢きはじめる。  「んん・・・んふっ・・・」  「ふん・・・ふんんっ・・・」    「ああっ・・・イネス、もっとおまんこかき回してッ・・・おまんこ・・・ぐりぐりしてぇ」  「エリナ・・・そこ、もっと強く押してっ・・・もっと・・ぃひぃ・・・」  二人の指が互いの膣へぐっと深く潜り込む。  「くきゅんぅぅぅぅ」  「ぐぅぅぅんんっっ」    「見て、お兄ちゃん、アイがイヤらしく女同士でイクとこを」  「ああ、アキト君、おちんちん欲しい、おまんこ・・・イク」  「「ああっおまんこ・・・気持ちいい・・・イク・・・イクううううううっ・・・」」      ぐったりとそのばに折り重なり倒れた二人に俺は、のしかかって行く。  「あっ・・・お兄ちゃん・・・ダメ・・・まだダメ・・・」  『ぐちゅぅ』という凄まじい音を立てて、上になっているイネスの中へと押し入る。  「ズルい・・・アキト君、私にも、おちんちん」  エリナは下から腰を突きあげる。  「エリナにもすぐに上げるよ」  俺は、イネスの一番奥で浅く腰を前後させる。  コツコツと固い子宮口を先端が叩く。  そのたびに、イネスは、背中を仰けぞらせヒクヒクと全身を震わせる。  「お兄ちゃぁん・・・お兄ちゃぁん・・・」  俺のリズムに合わせて、小さく呟く。    俺は、ぐっと深く突き込むと、イネスから引きぬき、すぐ下で待っているエリナの中へと素早くぶち込む。  「あああっアキト君のおちんちん・・・おちんちん・・・当たってる、子宮に・・・突きあげてる・・・」  イネスは、腰を落し、エリナとクリトリスをこすりつけ合いを始めている。  「ああっ、そんなの・・・ダメ、イネス、ダメっ・・・アキト君のおちんちんが・・・クリトリスで・・・あくぅぅ・・・いひぃぃ・・・」  俺は、深いストロークで、エリナを追いつめて行く。  イネスも、腰をえぐりこみ、エリナ二人に攻められ、よだれを吹きながら、嬌声を上げるしかない。  「ああ・・・おまんこ、気持ちいい・・・きもちいひぃ・・・イク・・・イクぅううううううううっ」  凄まじい締めつけを俺は、その締めつけが緩むまで奥へつきこんだまま耐える。  そして再びイネスへとスイッチする。  「ああっ、お兄ちゃんっ・・・お兄ちゃぁぁぁぁぁぁんっっっ・・・くきゅぅぅ・・・」  イネスの断末魔の締めつけに、俺は溜まらず熱い迸りを解き放つ。  「お兄ちゃんの・・・ザーメン熱いぃぃイクっっっ!」  イネスの中に放ちながら素早く引きぬき、エリナのなかへ突き込み残りをぶちまけた。  「ああっ・・・アキト君の・・・熱い」      「・・・こりゃあ、報告を聞くのは、明日だな・・・」  揃って仲良く床で寝息を立てている二人へ、毛布をかけながら、俺は、溜め息をついた。      そして・・・。    「あの・・・テンカワさん」  トレーニングを終えて、夕食の仕込みをしていると、ルリちゃんが声をかけてきた。  めずらしい、今の時間は、ネルガルへオペレーターのバイトに行っている筈なのに・・・。  それにしても・・・やっぱり可愛いなぁルリは、この場で抱きしめて、押し倒して・・・い、いかん、どうも頭の中身がピンク色になりかかっているな。    「なんだいルリちゃん?」  「艦長と・・・喧嘩をしたというのは、本当でしょうか?」  「その話し、誰から聞いたの?」  「艦長が、私に・・・艦長泣いてました」    ・・・あのアマぁ・・・。  反省って言葉を知らないやつだ、犯したろうか、本気で。    「ルリちゃん」  少し引きつり笑いを浮かべつつ名前を呼んだ。  「はい?」  「取り敢えず、長い話しになるから、夕食の後に俺の部屋で話そう」  「あ、ごめんなさい、夕食の仕込みの最中でしたね」  「うん、ルリちゃんと久しぶりに話せるのに、勿体ないけど」  「はい、では、夕食の後で・・・」   -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#9 Fin COPYRIGHT(C) 2002 By Kujyou Kimito -------------------------------------------------------------------------------- -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#10 --------------------------------------------------------------------------------  「思兼級のA.I.を都合して欲しいですって?」  ゴロゴロと俺に抱きつき甘えているイネスが驚いた声をあげた。  「そうだ、ラピスに扱わせる」  「あのねえ、あれ一基いったいいくらすると思っているのよ」  俺の股間から顔を上げ、エリナがまくしたてる。  なんでもいいが、力みすぎてアキト君を握り潰すなよ。    「・・・ナデシコ一隻よりも安いだろ?」  「そんなこと言ったら、ティッシュペーパーだって、消しゴムだって、安いわよ!」  「ほらほらお妾さん一号さんは、お口がお留守になっていると、旦那様に注いで頂けませんよ」  イネスは、すっかりエリナを手懐けてしまっていた。  「あん・・・お尻は、イヤ」  「こっちも気持ちいいのに・・・エリナは、まだクリトリスの方が気持ち良いんだもんね」  そういいつつ、エリナの肉芽を摘まみ揉みしごく。  「ふんんっ・・・あふっ・・・んんっ・・・」  再びエリナは、顔を股間へ埋め、アキト君を頬張りはじめた。  んんっ、鰓の裏まで舌が入り込んでくる。    「んんっ・・・んんっ・・・」  絶頂が近いのだろう、それを誤魔化す為に、唇と舌に力が入る。    「エリナ、もう良いよ・・・してあげる」  エリナは、俺の股間から顔を上げると、嬉々として、背中を向けると、腰を落してくる。イネスの弄くりによって、完全に開き切っているラビアを巻き込みつつ、アキト君が、エリナの膣へと飲み込まれて行く。  「ふぁぁぁぁあっ・・・あっ・・・」  すかさずイネスの手がエリナのクリトリスを再び摘まみあげ、しごきあげてゆく。  「あっ・・・アキト君の・・・おちんちん、おちんちん奥まで来てる・・・来てるの・・クリトリスが千切れちゃう・・・ダメ・・・お姉様ぁ、もう許してぇ・・・」  「んふふ、エリナったら、ずいぶん可愛いネコちゃんになっちゃったわ」  そこまでするのに、壮絶な精神戦があったのを俺は知っている。    互いを攻め落とす為に、ありとあらゆる方法を取り、そして最後にイネスが、エリナを舌と歯で絶頂させ屈伏させた。  『そっと甘咬みされながら、巻きつかせた舌で強く擦られるの・・・たまらない・・・思いだしただけで・・・溢れちゃう・・・んんっ・・・ああっ、また、して欲しい』  なんて言いながら、自分でラビアをかき回していた。    「ああっ・・・おちんちんが、ゴリゴリ言ってる・・・ゴツゴツ当たるぅぅ・・・」  エリナは、何かを求めるように腕を前へ伸ばす。  「ああっ・・・イクっ・・・イクっぅううううっ!!」  ぎゅぅぅと絞られるような膣襞の動きをなんとかこらえる。    「はふっ・・・はっ・・・はっ・・・」  ぐったりと脱力しているエリナを余韻を与えず再び突きあげ始める。  「あっ・・・ダメ、まだ・・・そんなの・・・ああっ・・・」  深い突きこみと浅い突き込みを交互にだしてみせる。  変則的なその動きに、エリナは、ただ突きあげられるだけの人形のように、たらだを躍らせる。    「また・・・来るっ・・・ぅああっ・・・イクっぅううううっ!!」  今度は、流石に堪え切れず、俺はエリナの中へ迸らせた。      「思兼ねぇ・・・ラピスに使わせてなにをするのやら・・・」  イネスがエリナの頭を撫でながらそんな事を呟いた。  「決まっているだろう」  「・・・ハッキング/クラッキングか、でも切り札は、こっちが握ってしまっているのよ? これ以上攻撃的になる必要があるのかしら?」  「切り札というのは、切り札としてしか使えない。  だから手札の数は多いほうがいいに決まっている」  「・・・なるほど、わかったわお兄ちゃん、思兼、もう一度作ってあげる。  どうせジャンプの制御に何基が必要だしね」  「?」  「そうジャンプの制御は、お兄ちゃんの作ったプロトコルで、十分可能ということは、判ったわ。  この遺跡にも、我々人類とその派生A.I.群にも理解可能なプロトコルを使うことによって、相互に理解可能なコマンドセットを扱うことができる。  そのコマンドセットで、十分、この太陽系程度の空間ならば、自在に飛び回ることが可能になるわ。  ま、恒星間を跳ぶためには、もう一つ深いレベルの制御が必要になるみたいだけど。    で、やっぱりそれを行うための専門のA.I.がどうしてもいるわ。  ひとでは、一度に数千数万ものジャンプの要求を裁けない。  それに、イメージ形成にもむらが生じる、そんなものに命を預けたいとは思わないでしょ?    その為にも、思兼級の自身の意思に近い物を持った<思考体>と言うべきA.I.を育成する必要があるわ」    「・・・一時的にせよ、それでネルガルがボソンジャンプを独占することになるわ、それでいいの、テンカワ君」  「アカツキなら少なくとも、政府のバカ共や、軍、そして草壁などよりも信じていいと俺は考えている」  「・・・比べる対象が、悪すぎるかも」  「他に比較対象になる存在が無いからな」      トーベルンナイト、通称ベルン。  それは、ネルガルの研究所で付けられた名だ。  名前か? 別に嫌いではないぞ、妹たちにベルンと呼ばれるのは、好きだしな。    アンバーと砂色のオッドアイの瞳と、所々に真紅のメッシュの入った銀髪。  身長は、155センチメートル、B.W.H.は、知らん。    なに、どうにかしろ? ったく・・・。    まあ、ブラジャーとかいう下着のサイズは・・・88のC・・・Cね・・・あの頃このくらい・・・いや、戯れ言だ。  ウエストはスカートのウエストが・・・55。  ヒップは・・・どうにもならんな。    体重は・・・多分普通の女性と呼ばれる存在よりも2倍はあるだろう。  もちろん、IFS&体機能強化体質マシン・チャイルドであるが故のことだ。    しかし、確かに常人より向上した体機能は、だが訓練された兵士達のそれを上まわることができなかった。    ま、当然といえば当然だ、筋力が向上しようと、体重がその分増えれば、動きは制約を受ける。  たしかに、一撃一撃の威力は、向上した。  一対一の格闘ならば、勝ちもするだろう。  だが、それでも特殊戦訓練をした超一流の兵士達には、私は、及ばない。    それは、別に仕方のないことだと思う。    それがどうして失敗作と呼ばれ処分されなかったのか。  後天操作をうけたIFS強化がうまく行き、妹たちと同等か、それ以上の性能を発揮したからだ。  その為に、瞳がオッドアイとなり、髪にメッシュが入ることになった。    アソの研究所では、年間数十名の遺伝子操作実験体が誕生する。  その大半は、生後数週間の間に、遺伝子操作の失敗により死亡する。  生き残った数パーセントの実験体のうち、5才まで生きるのは、さらに数パーセント、そして10才に達するのは、ほぼゼロである。    私や、アム、そしてラピスは、遺伝子操作の偶然が産んだ奇跡のような物だ。  だから、それほど邪険に扱われることはなかった。    だが、私は、半分失敗作、その上体機能強化をうけていた。  だから・・・少々無茶な扱いを受けても平気だった。    そのため、研究者の男たちには、色々と嫌な扱いを受けた。    初めて男を受け入れたのは、多分14の頃だ。  裸になり、ベッドに寝かされ・・・そして、慕っていた研究者がのしかかってきた。    いや、悲しいとかそういう感情はなかった。  のしかかり、息を荒くしている男を見ていて、気持ちが悪い奴だと思ったのは確かだ。  そう、マグロというのだな、仕方がないだろう、初めて男を受け入れて気持ちがよくなるわけがない、変な薬でも使えば別だろうが、私には、そんな薬は効かないんだ。  ただ、体の奥に放たれた時には、少し気持ちがよかった様な気がした。    たぶん、マグロだった私が嫌だったのだろう。  その男は、二度と私を抱こうとしなかったし、私に対して優しく接することも無かった。    その代わり、そいつの歯どめが無くなったのだろう、いつしか、私は男たちのおもちゃとして、一日中男と交わっているようになっていた。  私に対してただ生きた穴として扱うものと、それなりに反応をさせようと試みるものと二極端に別れた。  もっとも、私は意地になって感じまいとしていたから、その内に、私を抱こうとする研究者達も居なくなっていった。    そう、私は、そういうブロックも行うことが出来た。  痛みをコントロールする為の手段だが、使い方を変えれば、セックスの悦楽を感じなくすることも可能だった。    そして、アムが、成長してくると、私にその教育が負かされた。  こんな人間もどきに、子どもを預けるという連中の神経も疑うが、それ以上に、連中に任せておけば、早晩アムの純潔は、散らされることは目に見えていたので、私は、それを引き受けざるをえなかった。    そしてそこにラピスが加わった。  私たち、姉妹は、ナデシコが和平を達成しなければ、今ごろは、ホシノルリのように自由を手に入れていた筈だったのだ。    やはり、介入をするべきだった。  その時、私は酷く後悔をした。    私は、本来の自分に覚醒したときに、この歴史には干渉しない事を誓った。  それは、あの人に対する単なる未練でしかないから。    私は、トーベルンナイト。通称ベルン。  本来、この体は、後天的IFS強化処理を受けたときに死んでいた体だ。  私の体は、強制的な遺伝子の改変に耐えられなかった。    そうだ、私は、別の名前を持っていた。  そして今も、あの人の側にいる。    だから、私は、あの人と関ることを拒んだのに。  それがどれほど残酷なことなのか・・・。  あの人に判るわけないのに・・・。  私は、そういって、遠ざけようとした。  遠ざかろうとした。    アムと二人で、慎ましやかに、あの人を遠くから見守ろうと思っていたのに・・・。    どうして、放っておいてくれなかった。  あの人の温もりを、あの人の笑顔を見てしまった私の心は・・・もう、砕けてしまった。    あの人に頼ってしまう、甘えてしまう・・・。  でも、あの人は、きっとあの女(ひと)を守るために・・・。      私の名は、ベルン・・・だが、あの人を追いランダムジャンプに身を任せるその前の名は・・・。     -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#10 Fin COPYRIGHT(C) 2002 By Kujyou Kimito -------------------------------------------------------------------------------- -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#11 --------------------------------------------------------------------------------  「こんばんわテンカワさん」  そう言って姿を見せたルリちゃんは、ユリカのおさがりらしい、すこし大きめのブルーのブラウスに、白いニットのベストを着、ひざ丈のブルーのプリーツスカートを履いていた。  ナデシコ長屋での、ジャージ姿を見慣れたオレとしてはとっても新鮮だった。  「やあルリちゃんいらっしゃい」  時間は、結局、朝の仕込みまでこなしたから、もう9時を回っている。  こんな時間に、ルリちゃんと二人きりになるなんて・・・オレの自制心もつかなぁ・・・。  いかん、また半立ちに・・・。  オレは、慌てて部屋へルリちゃんを通すと、お茶を入れた。  へ、へんな薬なんて、混ぜてないからな。  お茶うけは、トリュフチョコレート。  だから、変なもんは混ざってないって。    「あの・・・」  「言いたいことは、判っている。 ユリカの事だよね」  機先を制して、オレは、言った。  「はい」  「それでさルリちゃんは、あいつのオレに対する気持ちをどう思ってる?」  「え?」  ルリちゃんは、それからしばらく思案顔のままうつむいていたが、やがて顔を上げた。  「真っ直ぐで、テンカワさんをとっても想っていると思います」  「でもさ」  「はい?」  丸テーブルを挟んで、見つめ合う・・・い、いかん、本格的にヤバイ。  いつまでオレの理性もつかなぁ。  「あの?」  「でもさ、あいつは、オレを、ありのままのオレを見ていると思うかい?」  「想っている人に対する夢想というのは、どのような恋愛においても存在している・・・と物の本にはあります」  「そうだな、オレもオレの中に理想のあいつを作って押し付けてやれば良いのかな?」  「・・・理想の艦長?」  「そう、思慮深く、押しつけがなく、人間関係に少し臆病で、オレの話を聞いてくれて、オレの料理の味をちゃんと批評してくれて、美味しい時には、飛び切りの笑顔で、美味しいですテンカワさんって言ってくれて、時々頭を撫ぜられるのが好きで、スーパーA.I.が操れて、ちょっと耳年増で、可愛らしい少女って言ったら、あいつは、それを演じてくれるのかな?」  途中で、自分の事を言われている事が判ったのか、ルリちゃんは真っ赤になって、両頬を両手で押さえてしまっていた。  「どうしたの?」  「も、もう、テ、テンカワさんからかわないでください本気にしちゃいます」  「からかってなんていないオレは、本気だよ、ルリちゃん」  「だって、艦長とは、ユリカさんとは、あの時・・・き・・・キスを・・・したじゃありませんか」  「キスって、そんなに特別な事かな?」  オレは、丸テーブルから身を乗り出し、上体をルリちゃんへ寄せる。  「私には、特別な事の様に思えました」  「それは、ルリちゃんにとって特別な事なだけだよ」  「・・・私にとってですか?」  「そうだよ、ユリカと同じ立場、それよりもずっとオレに近い立場に立つことができる証になる特別な行為だからね」  俺は、ルリちゃんの顎を右手で、支えるようにかるく押さえた。  ルリちゃんは、恥ずかしさからだろう瞳をそらしてしまう。  「オレの目を見て」  「ダメです、テンカワさん、わたし艦長を・・・」  「あいつの事は気にしなくて良い、オレは、あいつの事より、目の前に居る女の子の事の方が、ずっと大切だって思っているよ」  「信じられません、リョーコさんにヒカルさんに、ミナトさんに、イネスさんに、エリナさんも、大切なんですか?」  あちゃあ、しっかりバレてやんの。  ま、思兼を操る電子の妖精の前じゃ、闇の公子といえども隠しごとは不可能って所か。  でも、逃げ出さないってことは、オレの話をちゃんと聞いてくれるって事だよな?  「ああ、そうだよ、そしてその中にルリちゃんも入っている」  「わたしとエッチがしたいだけなんじゃありませんか?」  おお、言うねえ少女ごときが。  半分は、当たりだけどね、もう半分は、本気でオレは、君の事を好きになったって事なんだよ。  「大切な女の子だから、そうしたくなるんだ」  「そんなの嘘です」  小さく否定の言葉が出た。  「うそじゃないよ、ねえルリちゃん」  「なんですか?」  「オレが例えそんな嘘をついたとして、みんなが、オレに体を開いてくれると思うかい? オレの嘘にみんなが騙されるって思うのかい? ルリちゃんは、みんなの事をそんな人たちだって思っていたのかい?」  「だって・・・だって、テンカワさんはユリカさんのもので、私が逆立ちをしたって敵わないユリカさんのものだから私はテンカワさんを諦められたのに、それなのに、テンカワさんは、他の人達と自由に愛し合って・・・私は・・・私が諦めたのに、みなさん・・みなさんズルいです。  私もテンカワさんの事が大好きなのに・・・ミナトさんまでズルい・・・私もテンカワさんの事大好きなのにぃ・・・うううっ・・・ううううっ・・・うくっ・・・あっ・・・」  ダメだ、もう我慢できないっっっ。  「ルリちゃんっっっ」  抱きしめたルリちゃんの全身が震えていた。  嗚咽(おえつ)を噛み締めて我慢するんだ、この子は。  そんなに悲しい泣き方を、どうして覚えたんだよ。 くそっ。  声を出して泣けるのが、今のルリちゃんの年頃の特権じゃないかよ。    「大好きだから、オレもルリちゃんの事大好きだよ、だからさ、泣かなくていい、悲しい想いを胸の中で押し殺して俺達の妹を演じる必要なんてこれっぽっちもない。  もうがまんする必要なんて全然ない。  オレは、ルリちゃんの事を愛しているから。  誰よりもルリちゃんの事を大切に思っているから。  だから、お願いだから、泣かないで」  「ほ・・・本当ですか?」  「オレは、嘘吐きかい?」  「・・・いいえ」  「キスしても良い?」  「チョコレート味のファーストキスになっちゃいます」  「甘くて少し苦くて・・・今のルリちゃんには、ぴったりだって思うよ」  「はい・・・私も、そう思います」    そっとルリちゃんを腕から解放する。  目をつむったままルリちゃんは、斜め上を向いている。  おれは、両肩へ手を添えて、そしてそっと唇同士を押し当てた・・・。    「あの・・・」  本当に唇を合せただけ、ただの接吻。  それでも、ルリちゃんの頬はほんのりと赤くなり、息が早くなっていた。  「なに?」  「・・・し、舌は、入れないんですか?」  「まだ早いっ! それとも、次のステップに進みたい?」  「・・・でもあの・・・まだ・・・せ、性行為は、無理だと思ぅ・・・ぅわきゃっ」  全部を言い切る前に、オレは、ルリちゃんを再び抱きしめる。  「このまま押し倒して、ルリちゃんのバージンをもらっても良いかい?」  「でも・・・ひあっ・・・」  オレが、背中を指でなぞったのだ。  「耳もうなじも性感帯なんだよ」  そっと息を吹き掛けながら、舌を首筋に這わせる。  「ダメ、テンカワさん、お願いです。 まだ、ダメ」  小さな体をさらに小さくして、ルリちゃんは懸命にオレを押し止めようとしていた。  もちろん、最後まで出来るわけがない。  だいたいオレは、こうしてルリちゃんを腕の中に抱きしめただけで、満足してしまっているのだ。  「大丈夫、最後までは、しないよ。  無理やりしても、ルリちゃんの心と体が傷ついちゃうから、でもえっちな事はしてもいいよね?」  ルリちゃんの体から力が抜ける。  「えっちな事・・・ですか?」  「そう、ルリちゃんを裸ん坊にして全身にキスをしたり、ルリちゃんの大事なところを舌と指で愛してあげる」  「裸ん坊・・・でも・・・わたし・・・」  「シャワー浴びて来たよね? シャンプーの薫りが夕方より強くするよ」  「それは・・・だって女の子の身だしなみ・・・です」  「うん、嬉しいよ、いつでもオレに抱いてくださいって事だろ?」  オレは、ルリちゃんのお尻をなんどもなで上げる。  「ああん・・・もう、違いますぅ」  「本当に嫌なら、はっきりと言って平気だよ、無理にしてルリちゃんを、傷つけるのが一番嫌だから」  「ずるいです、そんなこと言われたら、嫌なんて言えません」  「興味はあるよね?」  「それは・・・やっぱり・・・ないと言ったら嘘になっちゃいます」  「それなら少しだけ、大人の世界を覗いてみる?」  「少しだけ?」  「ぱんつの上から、指で触るだけ・・・されて見る?」  「・・・は・・・い」    オレは、あぐらをかいて壁を背にして座ると、ルリちゃんを後ろ抱きに抱き寄せた。  .ルリちゃんは、なんだか座り心地が悪い様に、なんどもお尻を蠢かせる。  ぷにぷにとその度にかわる柔らかい感触が、気持ちいい。  「あの・・・お尻に当たっているのが・・・男の人の・・・ですか?」  「うん、そうだよ」  耳元でささやく。  「固くて・・・大きくて・・・なんだか恐い」  「だから、今日は、ルリちゃんに触るだけ、男のものには、そのうちに慣れるよ」  好きで好きでたまらなくしてあげる。  そんなことを言いながら、オレの手は、ルリちゃんの肉のついていない内腿を撫でさすっている。  「あっ・・・」  指先に、柔らかなコットンの感触が触れた。  オレの手首をルリちゃんの手が掴む。  でも、その手に力は入っていない。  そっとももとももの間に指を差し入れて行く。  しっとりと湿ったももの感触と、そしてやや厚手のコットンの感触が伝わってくる。  「ルリちゃんは自分で悪戯したことあるの?」  指でそっとコットンを押さえ、上下になぞる。  「あ・・・ありません・・・」  「嘘はダメだよ」  なぞりながら、探り出した気持ちの良くなる場所を押さえる。  「あっ・・・あっ・・・う、うそなんて・・・」  「夜直の時に、パイロットシートの俺のシートで何をしていたの?」  白いうなじにそっと唇を這わせる。  ルリちゃんの肌に鳥肌が立った。  「み・・・見てたんですか?」  「夜食を持って行ったら、荒い息が聞えて、俺のシートに抱き付いていたよね」  「あれは・・・」  「ここをひじ掛けにこすり付けて、いけない事をしていたんだよね?」  指で、ルリちゃんの少し固くて少し大きくなっている、気持ちの良くなる部分をはさみ込み、小さく震わせる。  「ひぃ・・・あの・・・わたし・・・はしたない子ですか?」  ルリちゃんの声は、震えている。  「ぜんぜん、そんなこと思っていない、可愛いルリちゃんが見れて良かったって思っているよ、えっちなことに興味があることも解ったしね」  「本当ですか?」  「嘘だったら、オレ、ルリちゃんにこんな悪戯してないだろ? 気持ち良いかい?」  オレの指は、ルリちゃんの割れ目の上と気持ちの良くなる肉の芽の上を円を描くようにくるくるとなぞっている。  「気持ちいいです・・・もっと・・・」  「もっと?」  「もっと・・・強く・・・こすっても・・・」  「どこをこすって欲しいの? ここかい?」  ワザと、ルリちゃんが気持ちの良くなる肉の芽ではなく、くちゅくちゅと音がし始め、弾力をましつつ有る割れた部分に指を集中する。  「ちがいます・・・もっと上・・・」  ルリちゃんは、自分で腰を落し、指をその部分へ持って行こうとする。  「ここ?」  でもオレは、指を上へ動かして、それを許さない。  「ああっ・・・違います・・・そこじゃなぃぃん」  「えっちなルリちゃんが、オレにいっぱい擦って欲しい所の名前を言ってごらん」  耳元へ唇を寄せ囁く。  「・・・でも・・・恥ずかしい・・・」  「言ってくれないと、解らないよルリちゃん」  「く・・・ああ・・・」  オレは、人差し指と中指をそろえ、ルリちゃんの肉芽の周りをクルクルと円を描きくすぐるようになぞる。  「クリ・・・クリ・・・」  「クリ? クリだけじゃ解らないよ」  「ああっ・・・許してください」  「ほらルリちゃん、クリトリスって言えば、ここを・・・」  つんつんと指で固く大きくなっている部分を軽くつつく。  「いっぱい擦ってあげるよ」  「ふぁぁっ・・・ああっ・・・クリ・・・」  「ほら、言っちゃえば、気持ちいいよ」  つん、つつんとさらにつつく。  「んんっ・・・ああっ・・・でも、恥ずかしい・・・アキトさんに聞かれちゃうのが恥ずかしい」  「大丈夫、いってごらん」  「クリ・・・クリトリスを・・・たくさん、こすって気持ちよくしてください」  「うん、解ったよ」  オレは、コットンの上から、さらに固さを増したそこを指で摘まみ、そしてやわやわと揉みしだいた。  「あっ・・・ああっ・・・くんんっ・・・」  ルリちゃんは、胸に添えられている俺左手にしがみつき、息を荒らげ時折艶めかしい声を発している。  「気持ちいいだろう?」  「はっ・・・はひっ・・・」  「自分でするのと、どっちが気持ちいい?」  肉芽を強く押し込みながら、ぬるぬるになっている割れ目にも薬指を押し込んで行く。  「あ・・・アキトさん・・・アキトさんの指の方が・・・きもひいい・・・んんんっ・・・んんんっ・・・あっ、恐い・・・もう・・・あっ・・・いや・・・」  「ルリちゃんイキそうなんだね、大丈夫だよ、オレが見ててあげるから」  「っああっ・・・んんっ・・・はぁはぁ・・・くぅうっ・・・い・・・ああくくぅぅぅっっ・・・」  ぎゅっとルリちゃんの全身に力が入り、ブルブルと痙攣して、ゆっくりとその力が抜けて行った。      「お兄ちゃん」  イネスさん、また随分と可愛らしい恰好を。  ツインテールに若草色のノースリーブのミニのワンピースに黒いニーソックス。  って、座ったらぱんつ見えちゃいますよその丈だと。  「お兄ちゃんならいくらでも見ていいわよ、見たいでしょ?」  オレの視線に気がついたのか、頬をほんのりと染めながら上目づかいにそんな事を言う。  「あとでゆっくりかぶりつきで見せてもらうよ」  「本当!?」  「だって、わざわざお子様パンツまで用意したんでしょ?」  「うん!」  「で、思兼の方の準備は?」  オレは、口調を<闇の公子>へ変えると、そう尋ねた。  「フェーズ2思兼・・・<哮瑠>(たける)ハードウエアは、100%仕上がっている」  イネスさんの<説明>によると、遺跡テクノロジーのフィードバックで、哮瑠の能力はは、演算能力で12万倍、記憶容量で5千万倍に上がっているそうだ。  それでも遺跡の演算ユニットの数兆分の1の能力しか付与できなかったと言って、残念がっていた。  ・・・残念がるレベルじないと思うけど・・・。  「ソフトウエアも思兼の基幹ルーチン群のソースが残っていたから基本的なI/O関係は、十分可動状態、あとはA.I.の人格バックポーンのライブラリの熟成と、ラピス・ラズリとのインターフェースキャラクタの形成・・・そうそう話は変るけど、ラピスは優秀よ、ホシノルリとほぼ同等か、それを上まわる能力を示してくれているわ」  「無理はさせていないよね?」  「当たり前でしょ・・・でもなんかあの子、変った処置をされているのよ」  「知っている、他人との感覚の共有だろ?」  「どうして知っているの?」  「それでオレは、未来で五感を補えたんだ」  「・・・そう・・・今は・・・」  「ああ、今は、大丈夫だってアイちゃんが調べてくれたんじゃないか」  「うん」  「じゃあアイちゃんのかわいいぱんつ見せてもらおうかな」  「あっ・・・いきなりスカートの中に潜るなんてなしよお兄ちゃんんん・・・ふんんっ・・・あっ・・・ダメ・・・噛んだら・・・ひくぅ・・・」      「トーベルンナイトだ、ナデシコクルーの護衛としてここに厄介になる。  この子は、アム・・・アメジストという名前だ。  私とアムは、ホシノルリさんと同じマシンチャイルドとしてほんの一週間前まで研究施設に居た。  二人とも人当たりがあまり良くないかもしれないが、そのあたりを汲んで付き合ってくれるとうれしい」  私は、ぺこりと頭を下げた。  アムも同じようにぴょこんとおじぎをしている。    その私の目の前には・・・もう絶対に戻れない無垢であった頃の自分が、おどろきに目を見開いて立ち尽くしている。  当然だろう、先天操作されたマシンチャイルドは、自分だけだと思っていたのだから。    アキトは、そんなルリを愛おしそうな光を目にたたえ、見つめている。  羨ましい。  正直、そういう感情が沸き起こる。    だが、この世界は、私が過ごした、ただ一人<テンカワアキト>という青年だけを心のより所に生き延びたあの世界とは根本的に違っている。    私は、この世界では所詮<賓(まれびと)>でしかない。    溶けてしまった、凍りつかせた心を、もて余し、私は、アキトとホシノルリを見つめつづけた。    賓・・・そうだ、この時間と、私の居た未来とでは、あまりにも状況が・・・違っていた。  あの世界で、私は、独立第4巡視艦隊旗艦、ナデシコXの艦長をしていた。  そしてテンカワアキトとは、恋人同士だった。  そのテンカワアキトを目の前で失い、  私は、失意の果てランダムジャンプに身を任せた。  そしてこの全く別の世界へ飛んでしまい・・・トーベルンナイトという新たな肉体に宿った。    ああ、そうだ賓は、マレビトとして生きよう。  そう、せめてあの二人が幸せに生きられる世界を、小さな幸せを掴みつづけていられる様に。   -------------------------------------------------------------------------------- 機動戦艦ナデシコ 「求めしは力、得るものは華、失いしは・・・闇」#11 Fin COPYRIGHT(C) 2002 By Kujyou Kimito -------------------------------------------------------------------------------- あとがき  ・・・大方の予想通りベルンの正体は、ルリでした。  全く別のナデシコ世界のルリですけど。   -------------------------------------------------------------------------------- -------------------------------------------------------------------------------- スポンサーです -------------------------------------------------------------------------------- このお話しが、面白かったらどうかクリックをしてやってください。 明日の創作のために、どうぞよろしく(T_T)/ -------------------------------------------------------------------------------- 簡易感想フォーム 必須の項目は、ありません。どんなものでも感想を頂けたら嬉しいです。 名前: メールアドレス: ホームページ: このお話面白かったですか? 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